263 くったくがなく明るいアッキー 古沢襄

アッキーが共産中国の北京空港で安倍首相とてをつないで、タラップを下りてきた時には目を疑った。八歳年下のアッキーにぞっこん惚れたのは、安倍首相の方だと母親の洋子さんはうち明ける。アッキーは政治家の家に入るのにためらいがあったという。
アッキー・・・森永製菓社長の長女・昭恵さんは、幼稚園から大学まで聖心女学院育ちで卒業後、電通に勤めていた。紹介する人があって、安倍晋太郎外相の秘書官だった安倍晋三氏とお付き合いが始まった。結婚するまで二年かかっている。
洋子さんは「現代風な顔立ちで、明るく活発なお嬢さん」と誉める。亡くなった晋太郎氏も「本人同士が好き合っているのがいちばんだ」と喜んでいた。晋三氏は「政治家の妻の心得はぼくが教える」と熱をあげていた。
一九九三年一月、安倍晋三夫妻はワシントンを訪問して、クリントン米大統領の就任パレードを見学した。アッキーは「ヒラリー夫人と手をつないで、ずっと道を歩いているのをみて、日本と違うな、かっこいい!」と胸が高鳴ったという。帰国してから二人で外出する時は手をつなぐようになった。
日本のファーストレデイーの登場で、外国のメデイアは「ダンス好き」「お酒も飲める」「社交的な人柄が、堅い雰囲気を変える」「アジアの心を開く」と関心が高い。ソウルの小学校では、韓国語で自己紹介したうえ教科書を韓国語で読んで、地元メデイアが大きく取りあげた。
タラップを手をつないで下りたことを「エヘヘヘ、どうしようかって相談して、手をつなぐのがいいんじゃない!と私の方が言ったかも・・・」とくったくがない。巧まずして安倍首相を支えるファーストレデイーぶりをみせている。
とにかく開けっぴろげでくったくがない。中国から韓国に行くため空港に向かう車中で、安倍首相の背広の上下が違うことに気がついたという。「どうする?」「見ても分かんないよ」とか言いながら、そのまま政府専用機に乗って、機内で慌てて着替えたそうだ。
「すっごい面白い話だったけど、バラすと主人に怒られるかも・・・」と新婚気分がまだ続いている。このキャラクターはギスギスした日中関係や日韓関係を和らげる雰囲気つくりで一役買うのかもしれない。
アッキーは、18日からベトナムのハノイで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席する安倍首相に同伴する。ハノイでブッシュ米大統領のローラ夫人と会う日程も固まっている。
ほかの国の首脳夫人との会食やイベントなどもあるので、本格的なファーストレディー外交が展開されることになりそうだ。アッキー自身は「ブッシュ米大統領のローラ夫人のすてきな部分も吸収したい」と相変わらずくったくがない。

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