<民主党の小沢一郎代表、鳩山由紀夫幹事長、菅直人代表代行は16日、党本部で会談し、東京都知事選の候補者として菅氏を推さないことを確認した。28日の党都連のパーティーまでに候補者を確定することを目指すとし、菅氏は「浅野史郎・前宮城県知事を中心にできるだけ努力したい」と述べたという。
鳩山氏によると、小沢氏は「菅さんは国政の政権取りに欠かすことのできない人材だ。どういう状況でも国政のど真ん中で政権取りにがんばってほしい」と述べた。ただ、浅野氏の擁立については「菅氏の話を黙って聞いていた」(鳩山氏)という。> (Sankei Web 2007/02/16 19:31)
これに先立って
<民主党の菅直人代表代行は15日の記者会見で、4月の東京都知事選で同党が立候補を打診した浅野史郎・前宮城県知事について「(宮城県知事時代に)情報公開、特に警察の報償費問題で、多くの知事の中で浅野さんが最もしっかりした勇気ある行動をとられた。私は浅野さんを個人として評価している」と述べ、浅野氏の立候補に期待をにじませた。>(Asahi Com 2007年02月15日18時54分)
「個人として云々」と言ったのは、浅野氏が無所属で立候補しても民主党は支持するとのサインだった。しかし浅野氏は16日、横浜市で記者団に「(民主党からの立候補要請に)今日(16日)受けないと言うことを伝えた」と明らかにした。
テレビのキャスターやタレントに次々に断られた民主党にとって浅野氏は最後に縋った綱だった。しかし断られた。とうとう、東京を地盤とする菅代表代行を差し出すしかないか、と党内に声が出たので、小沢氏は冒頭の決断を下したものだ。
民主党としては28日の東京都連パーティーまでに候補者を確定させたいとしているが、これから手を上げる奴は相当の際物だろう。何しろ石原慎太郎の鼻を明かす大事業だから、小沢代表自身が立っても不可能である。
有名人は選挙情勢を考慮してか、収入を考慮してか、先の苦労を考慮してか、いずれにせよ民主党の要請を拒否した、民主党から逃げたのである。或いは民主党の思惑に反して民主党を見限って捨てた。
<民主党(みんしゅとう)は、平成期における日本の政党。略称は民主。英文名称は”Democratic Party of Japan”(DPJ)。
第1期 : 平成8年(1996年)9月28日 ‐ 平成10年(1998年)4月27日
平成8年(1996年)、新党さきがけの菅直人、鳩山由紀夫らが自由民主党、新進党の2大政党に対抗する第3勢力の結集を目指して結成。
第2期 : 平成10年(1998年)4月27日 ‐平成10年(1998年)4月、院内会派「民主友愛太陽国民連合」(民友連)に参加していた民主党・民政党・新党友愛・民主改革連合が合流して結成。
平成15年(2003年)9月、自由党(小沢一郎ら)が合流。第43回衆議院議員総選挙、第20回参議院議員通常選挙では比例区の得票で自由民主党を抑え第1党になる。
現在の代表小沢一郎を中心とする「対立軸路線(与党との違いを明確にする)」と、前代表の前原誠司を中心とする「対案路線(与党と政策で競争する)」の対立がしばしば指摘される。 現在のキャッチコピーは「政治とは生活である。」 >(フリー百科『ウィキペディア』)
2007年7月11日現在の党員は41,799、サポーター202,683人である。対する自民党は平成3(1991)年3月の5464,243人を最高に減り続け、2006年末現在で1190、872との発表が2月16日にあった。
自民党の党員が激減したのは参院比例名簿の登載条件に党員・党友の2万人獲得のノルマを廃止したからである。いうなれば幽霊党員を整理したからである。
それにしても党員僅か4万人の民主党が衆院では議席113を擁し、党員119万人の自民党が296しか獲得できないと言うのは不合理である。結局のところ、わが国の政治は、有権者の「支持なし」層が議席を左右しているのに等しい、といえるのではないか。
つまり有権者は政治参加の権利を有しておりながら政治からほぼ逃避しているような形なのである。以前、自民党出身の総理大臣が「無党派層は選挙の時、寝ていてくれればいいのだが」と言って「失言」になった所以はここにある。
そうした現実を見れば民主党の都知事候補選びも自然、政治感覚とは別に人気投票に堪えられる人物の選定と言うことに傾かざるを得なくなるのは当然である。
しかし、ばらばら政党の民主党だから党内の意思統一に手間取り人選を絞りきれなかった。だからこれと言った有名人に悉く断られ、その経緯がこれまた悉く明らかにされる幼稚さ。これでは「残りものに福」の反対、最後に掴んだのはカスはおろか毒饅頭と言うことになりかねない。敬称略 2007.02.18
<浅野氏「立候補せず」と改めて明言 東京都知事選今春の東京都知事選について、前宮城県知事の浅野史郎氏(59)は18日、都内で講演後に記者団に対し、「どなたから要請されても受ける状況にない。これから先も同じだ」と語り、市民団体からの立候補要請にも応じる考えがないと明言した。浅野氏はすでに民主党の要請を断っている。
16日には、浅野氏の立候補を求める市民が集会を開いている。浅野氏は、「(市民からの要請は)思いがけないことで戸惑っているが、民主党からの打診を断ったのは民主党だからではなく、どなたからでも受ける気持ちはない」と語った。
これに先立ち浅野氏は、市民から「出馬要請文」と、約200人の賛同者名簿を受け取り、「熱い思いだけは分かりました」と答えた。(Asahi Com 2007年02月18日20時39分)
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