昔は平凡社の世界大百科事典があって便利だったが、流石に昔のもので、大半、使い物にならない。そこでアメリカのコンピュータ会社マイクロソフトがネットで捜せる百科事典を売り出した。CD一枚だから場所をとらないが、日本語が怪しくて、いまひとつ満足がいかない。
そこで、ついついインターネット上で、無料で便利な「フリー百科ウィキペディア」を使うことになるが、とんでもない穴が開いていて危ない。
元特攻隊員の有名人を調べると「二代目水戸黄門の西村晃、元衆議院議員田中六助、元東急フライヤーズ投手黒尾重明、反社会的行為を行った人物に天下一家の会の内村健一、元特攻隊員と偽ったとされる犯罪者に3億円保険金殺人事件の荒木虎美、等々がいる。また、自称特攻隊員の有名人では鶴田浩二がいる」と出ている。
しかし衆院副議長、外務大臣3回、厚生大臣2回、官房長官を務めた園田直はかなりの有名人の筈だが欠落している。
C:¥Documents and Settings¥Owner¥My Documents¥特別攻撃隊 – Wikipedia.htm
そこで、そもそも「フリー百科ウィキペディア」を「フリー百科ウィキペディア」で検索すると「フリー百科ウィキペディア」の欠点が指摘されている。
ウィキペディア (Wikipedia) はインターネット上で作成、公開されているオープンコンテント方式の多言語百科事典。ウィキメディア財団の展開する最初の多言語プロジェクトである。
日本版の利用者数は2005年2月には221万人。2006年3月には700万人に成長している。日本版のユーザーの3%は英語版へ頻繁に訪問している。英語版は1416万人である。
Wikipedia(ウィキペディア)という名前はウィキペディアが使用しているソフトウェアである「Wiki (ウィキ)」と、百科事典を意味する英語「encyclopedia(エンサイクロペディア)」から合成されたものである。
執筆・編集は、主に参加者の共同作業によっておこなわれており、自由参加型である点に特徴がある。
しかし誰もが自由に参加できるため、情報の精度・信憑性は必ずしも保証されるものではない。特に政治や宗教、価値観のように意見対立が起きやすいテーマでは編集合戦がしばしば起きている。
また、時には個人や団体に対する名誉毀損を目的としたゴシップや、根も葉もない嘘の投稿が見過ごされ、しばらく訂正されないこともある。2005年度末にはジョン・シーゲンソーラー ウィキペディア経歴論争が起こった。
2005年12月には英語版ウィキペディアで、とあるジャーナリストがケネディ暗殺事件の首謀者とされる嘘の投稿がされ、この記事が一週間掲載され問題となったのがそれである。
この嘘の投稿をした人物は冗談のつもりでやったと話しているが、このことが新聞などに掲載され問題となり、結局この投稿により当該投稿者は仕事を辞めることとなった。
これにより、英語版ウィキペディアは登録ユーザー以外が新規記事投稿を行うことを制限し、記事の執筆などを遅延反映させこういった嘘の投稿に対抗するためのシステムを構築することになった。
2006年には、著名人の項目をその人自らが修正するケースがあり、日本語版でも「西和彦」の項目が当人と思われる人物により積極的に記事を編集して議論となった為に保護される騒ぎがあった。
また、ライバル相手の記事を編集したりする場合もあり、アメリカでは選挙の際に議員がライバル議員の項目に対し誹謗中傷を行っていたことが発覚、アメリカ議会からの編集に対し制限する措置がとられた。
2007年1月には英語版ウィキペディアで、マイクロソフトが、ある人物に対し「報酬を支払うからマイクロソフトの項目を修正してほしい」と打診していたことが発覚。
マイクロソフト側も「ウィキペディアで相違していると思われる記述があり、修正してもらいたかった」と認め、謝罪した。
詳しい事は忘れてしまったが、たしかアメリカの大学で、あるテストで回答者全員が間違っていたので調べたところ、全員の読んでいたのが同じウィキペディアの項目で、そこが元々間違っていたためと分ったという。
そこで「WIRED NEWS」は2005年1月10日 でダニエル・テルディマン氏Daniel Terdimanが以下のように問題点を指摘している。
http://hotwired.goo.ne.jp/news/culture/story/20050113205.html
プロジェクトがこれだけの規模に成長すると、『ブリタニカ百科事典』などの代替となる情報源と呼ばれることもある。
だがそれと引き換えに、ウィキペディアはどれだけ信頼できるのか、学術関係者の信頼に足る内容なのか、今後どのように変化していくのか、といった問題がこれまでになく重要になっている。
さらには、月に約7%という割合で拡大を続けるにつれ、果たして公開性や共同作業といった基本方針に忠実でいられるのかという疑問の声も多く上がっている。
しかし、正式な検証が行なわれないことが、今日ウィキペディアが直面する問題の多くの根源となっている。
カリフォルニア大学バークレー校の大学院生で講師も務めるダナー・ボイド氏のように、学術分野にいる人間にとっては、そのことがまさしく問題となっているウィキペディアに収録される一つひとつの項目がすべて、正確さにおいて最低限の基準を満たしていると断言できないのだ。
「通常、各記事の執筆にかかわっているのはわずか一人か二人。さらにそれがどこの誰なのかわからない」とボイド氏。
ウィキペディアは「格段に貴重なツール(材料)」だと思う、とボイド氏は話す。ただし問題は、特にテクノロジー関連などの一部の記事が、コミュニティーの多くのメンバーによって目を通され、編集されているのに対し、無数にある他のトピックは、ほとんどあるいはまったく精査されていない点にあるという。
成長を続け、ますます増え続ける寄稿者によって200万の項目を蓄え、各分野の専門家による寄稿も多くなってくると、世界中のブリタニカに匹敵すると見られるようにもなるだろう。
しかし、まずはそうした専門家たちが加わってくれるように仕向けなければならない。つまり、専門家たちがウィキペディアを心地よく感じる方法を探す必要がある。
「非常に長期にわたって確実に継続させるためには、人々の参加に報いるような管理体系が必要だ」と、ウィキペディアで文化、メディア、テクノロジーについて執筆しているシャーキー氏は言い「それでこそ、共同組織は長期にわたって存続できる」と指摘する。
しかしすべての項目について専門家が無償で検証に参加するとは考えられない。さりとて平凡社が世界大百科事典の改訂版を出すなんていう大事業に取り組むとも考えられない。
それはウィキペディアが邪魔になっているからである。便利なものが出たと喜んだら大変な邪魔物だった。この世にはこういうことがたくさんあるね。核開発もそうだ、と言ったら怒るのは誰だ。2007・05・07
550 悩ましいウィキペディア 渡部亮次郎

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