675 675 中国・シベリア旅行法 古沢襄

中国へしょっちゅう出掛ける宮崎正弘氏が、旅行の秘訣を言っている。シベリア奥地の旅行を再度した私も似た方法を守ってきた。日本以外の国では、水道水は飲めないが、ミネラルウォータとて安全でない。
シベリア旅行の時はフランスのエビアン(ミネラルウォータ)を二ダースも持っていった。人間は一日に二リットルの尿を排泄するので、同量の水を補給することが必要になる。ロシアのミネラルウォータもあるのだが、それは熱して日本茶や紅茶で使った方がいい。
ロシアの水に用心していた友人が、オンザロックのウオッカーで下痢をしたり、生野菜を食べて猛烈な下痢に見舞われた”笑えない話”もある。永年、ロシアに住めば身体が慣れてしまうのだろうが、一〇日やそこらの旅だと日本慣れした胃腸が変調をきたすのは間違いない。
お煎餅やピーナッツ、ビスケット。それにカップラーメンも必需品。三食カップラーメンで五日間凌いだこともある。水とカップラーメンさえあれば、人間は僻地でも生きていける。
前置きは、そのくらいにして宮崎正弘氏の健康管理法。シベリアも中国もあまり変わらないものだと思う。
まず中国でミネラルウォータでもお腹を壊すことがあるので、振ってみて、にごっていなければ買います。エビアンとか、欧米のものが売っていない店では「ワハハ」という台湾ブランドを買いますが、それもないときは振ってみるしかないですね。
なにしろペットボトルを拾って川の水をいれて売る輩があとを絶ちませんから。
屋台での食事は火鍋で唐辛子などは、大丈夫(火力が強いから)、屋台の麺類は最近やめます。どんぶりの洗浄が問題ですから。
また海老、蟹、サソリなどを食するときは、火の通った箇所だけ賞味し、あとは捨てます。
ホテルの食堂はまず大丈夫ですが、それでも中華料理(中国にいるから中華に拘るわけでもないのですが)、有名レストランは安心なところが多い。とはいえ三つ星以下のホテルでは、よく噛んでみたりして、慎重に食事を摂ります。
とくに神経質ではありませんが、何回か、腹痛、下痢に遭遇し往生しましたので自然に警戒するようになった。
 
フランス料理、イタリア料理、日本料理はあまり中国では食べませんね。とくに日本料理は、「これが?」という感じのもので、合格は大都会のよほどのところだけ。回転寿司、あれは寿司もどきです。
ともかく基本的に水と、火力と、食器類の清潔さでレストランを選びますが、地方へ行くとそういう贅沢を言う場合でもなく、鞄にビスケット、現地でビールで流し込むなどという辺境もよくありました。

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