756 小沢の変身は無理 平井修一

昨日の党首討論を聞いていたが、小沢ジチロウはかなり疲れているようだった。「自分も民主党も変わらなければ生き残ることはできない」と小沢は民主党代表就任時に「変身の決意」を語ったが、党首討論で、ソフトに民主党の年金改革構想を説明している姿は、かつての傲慢、辣腕からは確かに「変身」しているが、人間の本性は1年そこらで変わるものではない。
小沢は討論や話し合いなんか大嫌いなタイプだ。それがジェントルマンを装うのだから、心の中ではウンザリしているはずだ。無理を重ねているのだろう、顔つきや話し振りに生気、精気が感じられない。
産経新聞の大島信三論説委員がブログで面白い論評を披露している。題して「小沢一郎さんの耐えがたき懊悩」(2007/07/10 10:47)さすがに分析は鋭い。
<小沢一郎さんには、どうも精気が感じられない。そのうえ、つぎの参院選で負けたら、政界から引退するという。なぜ、いわなくともいいことを宣言してしまったのだろう・・・。
思うに、小沢さんは、心の奥深くでは、政治生活にかなり絶望しているのではないか・・・。
飛ぶ鳥を落とすほどにときめいていたころ、小沢さんの言動のひとつひとつが政治であり、政策となっていた。したがって、みずから総理大臣になる必要もなかった・・・。
衆院を解散に追い込まない限り、あと数年は待たなければならない。今回の参院選に圧勝しても、真の勝者にはなれない、というのは、いらだちとなって心に沈殿する。小沢さんの、きりきりした切歯扼腕が伝わってくる。>
「飛ぶ鳥を落とすほどにときめいていたころ、小沢さんの言動のひとつひとつが政治であり、政策となっていた。したがって、みずから総理大臣になる必要もなかった」なんていう見方は、政治音痴の小生はまず思いもつかない。
プロというのはすごいなあと感心するばかりだが、昨日の小沢は安倍総理からバッシングを受けているようで、なにやら気の毒な風だった。
小沢が自民党に残っていればとうの昔に総理大臣になっていたかもしれない。それなのに小僧っこのような安倍に数字を並べられて押し込まれているのは屈辱だろう。「おれはやっぱり裏で采配するほうがいい、表は誰かやってくれ」と思っているかもしれない。(「頂門の一針」より、敬称略)

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