ペットフーズ災禍は、まだ世界各地で続いている。米アーカンソー州リトルロックといえば、クリントン前大統領が知事を務めていた場所。
ここのウォルマートが「中国製ドッグフードからメラミンが検出されたので、販売を中止している」と発表した(ウォルマートは全米一のスーパー)。
メラミン汚染が判明したのは、中国産チキン・ジャーキーだった。犬が食べて体調を崩したとの顧客からの情報により、そのときは販売中止措置を取ったが回収をしなかった。
8月下旬になって、ウォルマートは中国のメーカー名や製造番号を公表し、購入した顧客に対して返品・返金を呼びかけるに至った。
ニュージーランドでは中国製毛布に高濃度の化学物質ホルムアルデヒドが含まれていた。輸入業者の衣料品専門企業「チャールズ・パーソンズ」は中国製品の回収を始めた。
皮膚炎や呼吸困難を引き起こす恐れがあるためで、「ホルムアルデヒドは、衣料などにシワや汚れが付きにくくするため、繊維に処理加工されることが多い。低濃度では通常問題ないが、高濃度であると皮膚炎など健康に害を及ぼすことから、残留量を制限している国もある」(時事、8月22日)。
毛布にまで中国製の毒とは!
余震は世界各地でまだ続いている。中国ものを輸入していた米国のタイヤ業者など、すでに倒産の悲鳴をあげている企業も目立つようになってきた。
身から出た錆とはいえ、人命を軽んじた挙げ句の商業道徳の死滅。そのくにが世界180ヶ所に「孔子学院」を開設し、モラルと教えてやる、って言うのです。お笑いを通り越してぞっとしませんか?(「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」より)
920 猛毒中国の余震、世界でつづく 宮崎正弘

コメント