木曜日に上海の株式市場は空前の5200ポイント、過去一年で二倍の株価になった。中国銀行、中国工商銀行など、利益が急増した、と発表されたのを受けて、である。
ところが翌日24日(金曜日)、たとえば中国銀行の株価は6%の急落。「投資家が罰を与えた」とNYタイムズが書いた(25日付け)。
中国銀行が投資している債券分野の3・5%(97億ドル)がサブプライム関連である、と発表されたからだ。同じく中国国有銀行最大の「中国工商銀行」は123億ドルの評価損を記録した。
過去五年間で中国は四大国有銀行の不良債権処理のために2800億ドルを注ぎ込んできた。
そのうえで中国農業銀行をのぞく三大銀行を香港に上場し、合計五兆円を集めたばかり。またもや不良債権を増やしつつある実態が明らかになった。
(読者の声1) 先日、安倍首相がパール判事のご子息を訪ねられたというニュースは、身内への贔屓があると勘繰られるのはしょうがないにしても、私的には喜ばしい出来事した。
しかし某TV局のニュースではそのすぐ後に加藤紘一氏の「昔ながらの外交方法でけしからん」というコメントを流していました。まったく誰がこんな仕掛けをしているのでしょうか?(TM生)
(宮崎正弘のコメント) 仕掛けは判りませんが、インドは日本の外交上、重要度が飛躍的に上がりました。中国を地政学的に背後から牽制する大国として、米国も重視し、ロシアがもっとも軍事的に梃子入れしている国。
さて、経済的な問題はこれからで、日本企業の進出は徹底的に遅れています。今回はキャノン以下、多くの日本企業が安倍さんに同道しており、展望が拓けてきました。
ハル判事については、書き始めるときりがありませんので、別の機会にしますが、安倍さんが遺族、末裔と会見したことは評価して良いと思います。(「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」より)
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