麻生太郎氏の自民党幹事長が決まった。僅か16人の小派閥だが、ポスト安倍の総裁選挙では町村派の大部分、丹羽・古賀派の大半と小泉チルドレンの多数が麻生支持に回るとみられ、党内的にみれば麻生氏が次期総裁の最右翼に立ったといえる。
<安倍首相(自民党総裁)は26日午後、参院選惨敗を受けて27日に断行する内閣改造、党役員人事をめぐり、麻生太郎外相に党幹事長への就任を電話で正式に要請し、麻生氏も受諾した。冬柴鉄三国土交通相の留任や大島理森元農相の国対委員長就任が固まっているほか、町村信孝前外相、高村正彦元外相、中川昭一政調会長らも要職で起用したい方針だ。改造内閣は皇居での認証式を経て、27日夜に発足する。(共同通信)>
参院で民主党ら野党が主導権を握っているので、改造後の安倍内閣は官邸主導型から党主導型に変化せざるを得ない。すでに政調会長と総務会長人事についても骨格が固まったとみられるが、麻生幹事長を中心とした重厚な布陣を敷くとみられる。
民主党の出方をみながら柔軟な国会対策を迫られるので、理念型というより臨機応変な対応型の三役人事となるのではないか。私は古賀誠氏や額賀福志郎氏らが候補にあがっているとみている。これまで以上に党三役のウエートが高まったとみるべきであろう。
構造改革路線の旗はおろさないが、改革のスピードをスローダウンして、改革に伴う”痛み”を癒す政策展開が必要になろう。その意味で政調会長と国会対策委員長の人事が注目される。挙党体制を重視すれば、三役人事から総裁派閥の町村派が外れることもあり得る。その場合は官房長官に町村氏の起用が考えられる。
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