930 テロ特措法とさくらパパ 古沢襄

安倍改造内閣の人事は公平にみて平均点をクリアしたとみる。惜しむらくは安倍政権の発足時にこの布陣を敷くべきであった。情に流されたお友達内閣、論功行賞人事は一歩間違うと悲惨な結果を招く。落ち目というか、下降曲線を描く安倍政権で改造人事がどれだけの波及効果があるのか?それは世論調査をみるまで分からない。
その一方で民主党はさくらパパの不祥事で確たる処理方針がみえない。鳩山幹事長の厳重注意でお茶を濁す態度なら、世論の厳しい批判に晒されるであろう。下手をするとガセ・メールに踊らされた永田寿康議員の処分でモタついた二の舞になる。
せっかく参院選で上げ潮に乗った民主党が、支持率で下降線になる危険性がある。もともと国会議員の資質がある人物なのであろうか。さくらプロを育てるためにキャンピングカーでゴルフ場めぐりをしていたさくらパパに多くの人は共感を持った筈である。
人気が出たためにテレビの売れっ子になって、それに甘えて脱線したといえるが、芸能スポーツ界なら、よくある話しである。パッシングを受けたら反省して謹慎すれば、芸能スポーツ界の寛大なフアンは許してくれるだろう。
だが国会議員は国民の税金で歳費を受け取る。自分の人気で稼ぐのとは訳が違う。潔く議員辞職して芸能スポーツ界に戻った方が本人も楽であろう。場違いなところに迷い込んだという割り切り方が必要ではないか。民主党の人気低落のきっかけを作ったと言われないように身の処し方を考える時期にきている。
秋の臨時国会は間もなく開幕する。野党は参院を主舞台にして改造内閣と政策論争を戦わせねばならぬ。本筋ではないさくらパパの賭けゴルフで、攻撃されたり、守りで右往左往する無駄な時間はもったいない。
テロ特措法が廃案になるか、ならないかは、日本の国際貢献の在り方を問う大きな問題である。日米関係にも影響を与える。その論戦に備えるためにも、民主党はさくらパパの不祥事に決着をつけねばならない。

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