939 保守回復バネが働く 古沢襄

共同通信社が行った組閣後の緊急世論調査で、安倍内閣の支持率が参院選後の29%から40・5%に跳ね上がったのは予測の範囲内だから驚くに当たらない。読売新聞、日経新聞もほぼ同じ調査結果を得ている。改造前の内閣が如何にお粗末なものだったか、あらためて見せつけてくれた。
むしろ注目すべきは、共同調査の政党支持率である。自民党の38・8%は、ドン底の低迷支持率から通常の保守支持率に回復したことを示している。私は保守回復バネが早くも働いたとみている。
対する民主党の支持率は、参院選直後に37・6%だったのが、25・6%に急落した。一番ショックを受けたのは民主党ではないか。一挙に12%も落ち込んだのである。もともと20%に達しない民主党の支持率だったから、25・6%は評価していい。それをどう積み上げるかが課題であろう。
共同調査は全国の地方紙が一斉に報道している。しかし何故か、東京新聞は内閣支持率で共同調査を報じながら、政党支持率の部分を報じていない。世論調査の一番肝心な部分を省いた意図は何か?
いずれにしても共同の地方紙に対する影響力からみて、地方が保守回復バネの働きにどう反応するかに興味がある。回復した自民党の支持率が以前のように定着するのか、あるいは変動をみせるのかは、地方重視を掲げた改造内閣の仕事ぷりに懸かっている。

コメント

タイトルとURLをコピーしました