1012 イスラエル空軍機がシリア空爆? 古沢襄

19日から北京で開かれる予定だった六カ国協議が延期された。九月中に開かれるか不透明な状態となっている。北朝鮮が延期を求めた正確な理由は不明のままである。
その前日の18日、ライス米国務長官はエルサレムに向かう機中で「われわれは北朝鮮の政権の本質に関して幻想を持っておらず、最初から北朝鮮の核拡散を懸念していた」と記者団に語っている。
同じ日、英紙デーリー・テレグラフは、北朝鮮の貨物船が最近、韓国の国旗を掲げシリアの港に停泊した後、姿を消したと報じている。
この情報はイスラエルのデータ分析家であるロネン・ソロモン氏によるものだが、欧米メデイアが「イスラエル軍機が今月初め、シリアの核関連施設を越境攻撃した」と伝えたので、空襲一日前までにシリアの港湾に出入りした外国船舶を追跡したという。
その結果、五隻が浮上し一隻が北朝鮮に関係する「アル・ハメド号」という貨物船だったという。1700トンのアル・ハメド号は、イスラエルがシリア北東部を攻撃する三日前に、シリアのタルトゥース港に現われ、積み荷をおろして行方をくらました。
フレデリック・フォーサイスの国際スパイ小説のような話だが、北朝鮮がシリアに核関連機器を輸送した疑惑が浮上している。
12日のニューヨーク・タイムズにイスラエルの偵察機が最近、シリア国内の核関連とみられる施設の写真撮影に成功したと伝えていた。(米政府筋情報)
15日のワシントン・ポストは中東専門家の話として、イスラエルがシリア北部の「農業研究施設」を攻撃したとみられると報道。イスラエルはこれをウラン抽出施設とみており、攻撃の三日前に北朝鮮からシリアに核関連機器が輸送されていたと解説。
18日のニューヨーク・タイムズは北朝鮮の貨物船がシリアの港に入るのをイスラエル情報機関が追跡し、その貨物が運ばれた場所が攻撃されたと報じた。だが「積み荷の中身は不明だ」だしている。
いずれもイスラエル情報が根拠になっているが、米朝接近を快く思わないネオコンが動いている可能性も示唆されている。
イスラエルはイラクの核施設を空軍機で越境空爆して破壊したことがある。イランについても越境空爆の可能性がいわれていた。シリア空爆によって中東情勢に暗雲が立ちこめたのは事実で、ライス米国務長官のイスラエル訪問は火消し役の狙いがあるとみて良い。
北朝鮮が関与していれば、米朝接近にブレーキがかかるおそれもある。北朝鮮は当然のことながら関与を否定している。真相が不明な中、北朝鮮は11日にイスラエル非難の声明を出している。
六カ国協議の不可解な延期は、この動きと関連しているのではないか。

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