民主党の小沢一郎代表はインド洋における海上自衛隊の燃料補給は憲法違反だが、アフガニスタンにおける国際治安支援部隊(ISAF)への自衛隊派遣は国権の発動としての武力行使ではなく、国連が決定しているので武力行使をともなっても憲法違反ではないとの論を展開しています。
冷戦後、ドイツがNATO域外へのドイツ連邦軍の使用に際して、激論の末、紛争を火種のうちに消してしまうことによりNATO域内の、そしてドイツ本国の安全を確保すると戦略転換し、ユーゴ紛争にもアフガニスタンにも連邦軍を能力限界まで派遣しているような国防戦略の転換を日本はいつしたのでしょうか。
国連加盟国は平和維持のため安全保障理事会の決定に従う義務があります。
しかし、国連創設後、第二次大戦以来国連軍が編成されたのはソ連が欠席して決定された朝鮮国連軍しかありません。それ以外の国連の軍事活動は平和維持活動であれ、限定した制裁行動であれ、有志連合または加盟国それぞれの国益のもとの自由参加となっています。
国連活動すべては加盟国の国益の駆け引きの結果による打算とみられます。今後とも常任理事国の意見が一致した国連軍が編成されることはないでしょう。このように国連の平和維持活動に限界があるため国連は各国に自衛権を認めています。
小沢一郎氏の論理は究極の場合、敵国条項に該当する国連による対日軍事行動にも自衛隊を参加させる論理矛盾を含んでいます。
この小沢理論は最後には民主党の命取りとなるでしょう。次々と政党を解散させてきた政治家小沢一郎氏の活動経緯からみれば不思議なことでもありませんがーーー。>>(「クライン孝子の日記「より)
1063 小沢理論は民主党の命取りになる クライン孝子

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