中国最大ネット「アリババ」がヤフー・ジャパンを抜き去る日は近い。ペトロチャイナ上場の翌日、15億ドルを調達して「グーグル」の記録に迫った
これで中国株式のバブルは頂点を打った?
中国のインターネット加入は一億六千万台。米国に次ぐ普及だ。99年に杭州で産声を挙げた「アリババ」は、英語教師をしていたジャック・馬という男が立ち上げ、またたくまに会員が2500万人。
中国の「楽天」や「アマゾン」に匹敵するビジネスが洪水の如く多いが、アリババの独自性は「ビジネス トゥ ビジネス」と呼ばれる方式を編み出したことで、たとえば中国奥地のメーカーがネット上で海外のバイヤーと商談が成立したり、素人のオークションで成り立つ日本の「楽天」とはスケールが違った。
で、そのアリババが、昨日(11月6日)、上海でIPO(新規株式公開)を果たした。
前日にペトロチャイナが未曾有の資金調達をなしたばかりなので、アリババは予定を一日延ばしたのだ。
株価はいきなり三倍、十五億ドルを投資家から掻き集めたが、これは2004年に「グーグル」が米国で上場したときの19億ドルに迫る。
時価発行総額ではヤフー(422億ドル)にせまる額で、257億ドルとなる。世界最大グーグルの時価総額は2265億ドルと、比較にならないが、ヤフーを猛追していることは事実であり、これは関係者にとって脅威であろう。
しかし、「快進撃はこれから」か? これまでか。(「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」より)
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