守屋前防衛事務次官に対する東京地検特捜部の捜査は、搦め手から立件の輪が縮まりをみせている。贈賄疑惑をかけられた宮崎容疑者(山田洋行元専務)の拘置期限は、この28日となるが、再逮捕して捜査を続行することになろう。
共同は山田洋行の創業者である山田正志氏が特捜部から参考人として事情聴取されていた事実を掴んだ。山田正志氏は本業の山田グループの不動産部門の中核である弥生不動産が抱えた113億円の不良債権処理をめぐって、山田洋行の売却を検討したといわれる。これを知った宮崎容疑者が反発したのが騒動の発端となった。
この過程で宮崎容疑者は山田洋行を離れ、日本ミライズを設立している。宮崎容疑者から過剰なゴルフ接待を受けてきた守屋前次官が、日本ミライズの便宜を図ったという収賄疑惑がかけられている。
宮崎容疑者と対立関係にあった山田正志氏が、特捜部にどのような説明をしたか定かではないが、捜査が一歩進んだとみて良い。
<防衛商社「山田洋行」の不正経理事件で、東京地検特捜部が同社創業者山田正志氏を参考人として事情聴取したことが27日、分かった。業務上横領など元専務宮崎元伸容疑者(69)の逮捕容疑に加え、守屋武昌前防衛事務次官(63)に対する過剰接待など営業実態全般の説明を求めたもようだ。特捜部は、宮崎容疑者が拘置期限を迎える28日を控え、守屋前次官の収賄容疑の立件に詰めの捜査を進めているとみられる。(共同)>
防衛専門商社「山田洋行」をめぐる事件で、防衛省の守屋武昌前事務次官(63)が、接待以外の個人的な飲食費も、元同社専務宮崎元伸容疑者(69)側に負担させていたことが27日、関係者の話で分かった。
東京地検特捜部は前次官が受けた利益提供の全容解明を進めるとともに、前次官から同容疑者側への便宜供与についても捜査。収賄容疑での立件に向け、近く上級庁と詰めの協議を開くもようだ。(時事)
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