米中関係がおかしい雲行きとなった。神奈川県の横須賀基地を母港とする米空母キティホークが、香港寄港を拒否されて、この地で感謝祭の休日を過ごす予定がフイになったのは先月の二十一日。”ノー”を突きつけられたキティホークは、台湾海峡を示威航海して、船上で感謝祭。
感謝祭の休日をともに過ごそうと、乗組員の家族らは一足先に飛行機で香港入りしていたが、やむなく香港の米国領事館が準備した感謝祭のパーティーで満足しなければならなかった。
翌日になって中国外務省の劉建超報道局長は定例会見で「人道主義的な観点でキティホークの寄港を認めることとし、米国側に通告した」と述べたが、後の祭り。
米紙・ロサンゼルス・タイムズは、「外交的慣例からみて、キティホークは中国政府から平手打ちを食らわされたようなものだ」と怒った。中国側は寄港拒否の理由を明らかにしていない。
感謝祭の騒ぎが納まったと思っていたら、今度は新年休暇に香港への寄港を予定していた米フリゲート艦や、定期的に香港に立ち寄っている米輸送機の着陸も中国側から拒否された。台湾海峡で何が起こっているのか、気になるところである。
<【ワシントン30日共同】米空母キティホークが中国に香港入港を拒否された問題で、新年休暇に香港への寄港を予定していたフリゲート艦や、定期的に香港に立ち寄っている輸送機の着陸も断られていたことが30日、分かった。国防総省報道官室が共同通信に明らかにした。米国防総省は中国側の措置を「責任ある国のすることではない」と批判、中国側に正式に抗議し説明を求めている。>
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