林彪は「中国共産党十代元帥」に名誉回復されたが、生誕百周年行事はすべて中止され、軍事博物館の展示室も記念日には閉鎖された。
林彪が生まれたのは100年前、1907年12月5日、湖北省黄岡県回龍山林家大湾である。
毛沢東につぐ地位にまで上り詰め、憲法に後継者とまで謳われたが、毛沢東の嫉妬と猜疑心によって謀殺されたのは1971年だった。
表向きの発表では逃亡をはかった飛行機がモンゴル上空で故障し、墜落したとされた(誰も見た者がいないので、墜落事故だったか、どうかさえ謎である)。
この“墜落死”事件は数ヶ月間伏せられ、朝日新聞は「林彪氏、いまも健在」と一面トップで報道して赤恥を満天下に曝した。
ことし7月、北京にある軍事博物館で林彪の展示が復活した。
「十代元帥」のコーナーに飾られ、名誉回復がなった。しかし、5日の生誕百周年には、この展示は閉鎖され、故郷でも祝賀行事は一切、禁止された。
人民日報にも新華社のいかなる報道にも誕生日の報道はなかった。
また夏のリゾート、「北戴河にあった林彪の別荘は、そのまま朽ち果て廃墟のままだ」(ヘラルド・トリビューン、12月6日付け)という。(「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」より)
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