ジュリアーニ劣勢、トンプソン撤退、マケインが頭一つリードへ。民主党はヒラリー・クリントン候補がオバマを頭二つリード。
米国大統領予備選、二月五日のスーパー・チューズディでほぼ大勢が決まるが、共和党はトンプトンが撤退。ロムニーも影が薄くなって、マケインが半歩先を走る状況になった。
NY市長だったジュリアーニが劣勢なのも、その「リベラル色」。かれ北東部では常識の同性愛同士の結婚容認派、妊娠中絶容認の姿勢が草深い保守層、エバンジェリカルからの強い反発を食らっているからだろう。
一方、オバマ候補は「黒人大統領の用意がある」という全米の世論調査とは別に、南部から中西部の保守層は、つよい反感がまだ残っているため、これから人口大州の票が開けばヒラリーの優位が濃厚になっていくと思われる。
いずれにせよ、2008年は共和党が勝利する可能性が極めつきに希薄なため、民主党候補が、90%の可能性で次期大統領となるだろう。
それが女性大統領か、黒人大統領か。そんな問題は表層でしかなく、世界観が正しいか、よこしまか。反日か、親日か。媚中か、親中か。
そして次の四年間に米国の力は巨大な音響を立てて衰弱し、76-80年のカーカー時代の悲劇のように、世界史を驚かす何かがおきるだろう。
カーターは、いまの米国のような厭戦と衰退容認のムード的状況から生まれ、在韓米軍の撤退を最初にぶちあげて、アジア各国の不信をよび、モザンビークが転覆しても介入せず、ついにはソ連軍のアフガニスタン侵略をまねいた。
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1421 ヒラリーがオバマを頭二つリードへ 宮崎正弘

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