台湾財界の中国投資、またもや新記録。国内産業の空洞化、失業の増大は深刻なレベルを超えた。
『光華日報』(1月29日)によれば、台湾産業界の中国大陸投資が、またまた新記録を樹立した。
昨年度の大陸投資は米ドル換算で99億7000万ドル。前年比30%増。
台湾経済部の投資審査委員会によれば、昨年12月だけでも、79件の審査申請案件があり、申請金額だけでも15億ドルに達している。
台湾からの投資は電子産業に集中しており、ついで光学関係。投資先は江蘇省が多い。
台湾の法律では当該企業の資本金の四割を超える投資を認めておらず、国民党総統候補の馬英九は、この基本方針を遵守すると言っており、むしろ民進党の謝長廷候補のほうが柔軟で「四割をこえる案件はケースバイケースで審査する」と言っている。
従って台湾企業の中国進出はまだまだ続き、国内産業の空洞化も深刻さを増している。
台湾の失業率が日々更新され、大学をでても台湾国内には職がないという危険な状況も産まれている。
三月総統選は、こうして「経済」に焦点を当てて、独立、国連加盟などの論争は遠のく模様となった。
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1458 台湾の中国投資が新記録 宮崎正弘

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