東京新聞の小栗康之ワシントン特派員が、十一月の米大統領選挙でヒラリーVSマケインの戦いになれば、マケイン有利の観測記事を書いている。逆にオバマVSマケインになればオバマ有利とみている。
私が得ている観測情報と似ている。ヒラリーとマケインは所属する党派は違うが、実は仲がいい。マケイン選対からは大統領選が終わるまでヒラリーと食事をともにすることは自粛してほしいと要請されているという。イラク視察にも呉越同舟で二人は行っている。内政政策でも二人はリベラル。
アメリカの大統領選挙だから日本があれこれ言っても始まらないが韓国の例もある。盧武鉉大統領になってからは日韓関係は冷却化した。盧武鉉退陣は日本にとってプラス、日韓関係も少しは良くなるであろう。
ヒラリー、オバマ、マケインの大統領候補で日本にとって望ましいのはマケイン。マケイン・ブレーンには知日派のリチャード・アーミテージがいる。ともに米海軍出身のコンビだからアーミテージを国防長官に起用するかもしれない。アーミテージのアジア政策がマケインに影響する可能性がある。
ヒラリーに対日理解があるとは思えないが、ヒラリー政権が誕生すれば、その外交・安全保障政策に大きな影響を与えるとみられる国際政治学者のジョセフ・ナイ教授は“ヘッジ政策”(中国の脅威に備えて日本を育てるリスク分散政策)を唱えている。
分からないのはオバマ。安全保障政策に通暁している様子もないし、オバマ・ブレーンの存在も不透明である。下手をするとアメリカの盧武鉉になりかねない。日本にとっては共和党の大統領が続く方がベターという結論になる。
<クリントン氏に不利? 共和候補マケイン氏なら 大統領選
【ワシントン=小栗康之】十一月の米大統領本選挙で、共和党のマケイン上院議員(71)に勝てるのは民主党のヒラリー・クリントン上院議員(60)か、オバマ上院議員(46)か-。こうした議論が高まると、クリントン氏が不利になるとの見方が出ている。
共和党が一足早く、指名候補を固めたことに対し、クリントン、オバマ両陣営は危機感を強めている。五日のスーパーチューズデーで決着しなかった両氏の戦いは四月まで続くとの観測が出ており、どちらが指名候補になっても、本選挙への準備が遅れ、マケイン氏が有利になるためだ。
特にマケイン氏を気にしているのはクリントン陣営だ。世論調査によると、マケイン、クリントン両氏の対戦になった場合、支持率は同じか、マケイン氏がやや上回る傾向がある。米タイム誌が五日に明らかにした調査結果では両氏とも46%で互角だった。
しかし、マケイン、オバマ両氏の戦いになった場合、マケイン氏41%、オバマ氏は48%。マケイン氏が相手なら、クリントン氏よりオバマ氏の方が強いとの結果が出た。
また、党派対立の解消を訴えるマケイン氏は無党派層に支持を拡大している。この層は本選挙のカギで、マケイン氏に対抗するには、クリントン氏よりも無党派層に圧倒的に支持されているオバマ氏の方が期待できる。
クリントン氏はこれまで政治経験や実績をアピールしてきたが、ベトナム戦争の英雄で二十年以上の政治経験を持つマケイン氏が相手では、経験を誇ることはできない。
加えて、マケイン氏との戦いになれば、イラク政策が大きな争点になる。米軍の駐留継続を主張するマケイン氏に、両氏は早期撤退を迫ることになるが、開戦決議に賛成した過去があるクリントン氏は攻撃がしにくい。
クリントン氏は「共和党との長い戦いの中で生き残ってきた」と訴え、「勝てる候補」をアピールするが、オバマ氏とマケイン氏の二人を相手にする戦いはさらに苦しくなりそうだ。(東京新聞)>
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1487 マケイン有利の観測記事 古沢襄

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