ヒラリー陣営に悲観論が漂いだした。NYタイムズがヒラリー支援を密かに変節。
「わたしが大統領になったら」。そういうヒラリーの口癖が止まった。昨年師走の『フォーリン・アフェアーズ』に書いた外交論文を筆者は、いまや懐かしく思い出す。
大胆なビジョンを提示しつつ、「私が大統領になったら、某某をどうする、こうする」と自信に満ちていた、あの進軍口調がないのだ。
最近、ヒラリーは自ら電話をかけて支援者に「戦いが終わったら早く会いましょう」と言ってみたり、敗北を予期したのか、選挙と関係のない哲学的会話を展開し、滅多に「わたしが大統領になったら」の台詞を口にしなくなったとNYタイムズが書いた(2月25日付け)。
そしてオバマとの予備選のヤマ場、2月4日のスーパー・チューズディ直前にNYタイムズは、「ヒラリー支持」と堂々と社説に書いていたが、あのヒラリー絶賛断固支持というスタンスを変えた。
民主党エスタブリシュメントの沽券と名誉にかけてオバマには譲れないとNYタイムズが判断した時点から一ヶ月も経たないが、情勢が変わって新潮流に乗りたいからだろうか、何時の間にか静かに同紙は論調を変えている。
「泥と草の木で出来た家に住み、道らしき道もない未開のケニヤの聚落で育ち、米国へわたった男の末裔が次期アメリカ大統領になる」(ニコラス・クリストフ、2月25日コラム)。
「祖父はルオ族の聚落で初めて背広を着た人物として知られた」とスワヒリ語をすこししゃべる祖母がNYタイムズのニコラス記者に語った。
ケニヤはキクユ族とルオ族の対立が続き、オバマのご先祖に敵対する部族=キクユ族は強固にヒラリーを支持している。
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