ついにフランスはボルドーの葡萄園買収に動き出した中国。フランス中華思想は北京排撃へ動くか?
三菱地所がNYの象徴=ロックフェラー・センターを買収したとき、米国の世論の反応は穏やかだった。なぜなら不動産は動かせないからだ。
松下(現パナソニック)とソニーが、それぞれハリウッド映画を買収したとき、アメリカの知識人までがいきり立って怒り、日本を非難した。
「ハリウッドはアメリカの文化だ」と当時、ラジオの二元中継番組を持っていたとき、ロスのマネー局の相手アナリストが電波で小生に吠えた。
中国でワインブームが本格化したのは、この五年。北京、上海にはワインバーも数軒、結婚式で紹興酒なぞを頼むと“田舎者め”とさげずまれる。圧倒的にフランス・ワイン(それもブランド物である)。
ヘラルドトリビューン(2月28日付け)によれば、フランスのボルドー地区で葡萄の畑など城(シャトー)付きで購入した中国人がいる。
葡萄園150ヘクタールを購入し、新ブランドのワインをつくろうと動く中国人は「龍海国際貿易」(音訳。本社山東省青島)の一族と見られ、これから高級の葡萄酒をつくってカリフォルニア、豪州、南ア、イスラエルなどのワインの名家と伍していくらしい。
しかし排外主義の強いフランスは、はたしてこの事態を放置するか?
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1573 中国ワインブームの果て 宮崎正弘

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