1576 東京で米・イスラエル会談? 古沢襄

韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領の就任式に出て、ソウルから東京に立ち寄ったライス米国務長官の頭の中は、中東問題で一杯というところだ。北朝鮮問題が入り込む隙がない。同行しているアメリカのAP通信社の記事が如実にそれを示している。
日本を訪問しているイスラエルのオルメルト首相と都内で一時間も会談する念の入れ方。来週には再び中東に旅立つ。北朝鮮工作はヒル国務次官補にしばらくはお任せというところだ。
日本としては米国が拙速で動かない方が望ましい。ヒルとしては平壌でのNYフィル公演にあわよくばライス国務長官が出るという劇的な効果を狙っていたと思うが、米国要人としてはペリー元国防長官の出席にとどまっている。
<(AP)アジア歴訪で日本を訪問したライス米国務長官は28日、都内でイスラエルのオルメルト首相と約1時間会談し、イスラム原理主義組織ハマスがイスラエルへのロケット攻撃を「中止する必要がある」と述べた。
ライス長官は会談終了後、記者団に対して「わたしはガザ地区の人道状況や、傷つけられている罪のない人々について懸念している。ハマスが合法的なパレスチナ自治政府に対して起こした違法クーデターが、ガザ情勢(悪化)の原因であることを覚えておく必要がある」と述べた。
イスラエル軍はこの数時間前、大学生1人が死亡した南部スデロットへのロケット弾攻撃に対する報復として、ハマスが使用しているガザ地区の政府庁舎や金属工場を空爆し、乳児1人が死亡、30人以上が負傷した。ハマスはロケット弾攻撃について犯行声明を出したが、オルメルト首相は今のところ、地上軍によるガザ進攻の可能性はないとしている。
ガザ情勢緊迫の可能性が指摘されるなか、ライス長官は来週中東を訪問し、パレスチナ・イスラエル双方の指導者と会談、パレスチナ国家樹立に向けた中東和平交渉の促進を図る。>
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