”衣食住”という。「生活が第一」を自民党も民主党も選挙スローガンにしているが、選挙が当分はなさそうだという事なのだろうか、食の最大の問題となった中国の毒ギョウザ事件が国会論戦では、あまり取り上げられなくなった。
もっぱらイージス艦と漁船の衝突事故で防衛省の不手際だけがクローズアップされている。メデイアも疑惑のロス事件を再び追いかけることに熱心。
日本人は一過性だから毒ギョウザで輸出が一時落ちても、また安い中国ギョウザに飛びついてくると、中国の公安当局はみているらしい。日本の消費者の足元をみられている。四月に胡錦濤国家主席が来日する頃には、日中友好ムード一色になり、毒ギョウザは雲散霧消・・・日本人も甘くみられている。
このところ中国のネット情報は、北京の共同特派員がメタミドホスを持っていて、河北省政府当局者に拘束され取り調べを受けた事件を大々的に取り上げている。”反中国分子”がメタミドホスをギョウザに混入して、日中離間を策したという”お話”を振りまいている。
罪は中国にあるのでなくて、悪意ある第三者という責任転嫁論が堂々とまかり通っている。推理小説の読み過ぎではないか。その一方で、メタミドホスの入った約300箱を運んでいた河南省ナンバーのトラックが高速道路で横転して路上に流れて大騒ぎ。
<【上海・大谷麻由美】中国湖北省の高速道路で2月24日、有機リン系殺虫剤メタミドホス約5トンを積んだトラックが横転し、半分のメタミドホスが路上に流出した。中国地方紙「武漢晩報」(電子版)が報じた。中国では今年1月、メタミドホスの生産、販売、所持を厳しく取り締まる規制強化の通達が出されている。
河南省ナンバーのこのトラックは、瓶詰のメタミドホスの入った約300箱を運んでいた。横転事故で、消防当局が防護服を着用して処理し、高速道路は約7時間閉鎖された。メタミドホスによる人や環境への被害は今のところ出ていないという。(毎日新聞)>
こうなると日本の消費者は自衛するしかない。中国の食品は一切、輸入禁止せよと民族主義を振り回すつもりはないが、消費者が買わなければ困るのは中国側である。日本の輸入業者も考えるであろう。安かろう悪かろうでは食の安全は保たれない。試されているのは日本の消費者、誰も頼りにならないから、賢く自衛するのが最上の策となる。
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