1623 「国益」の反対語が民主党 前田正晶

“コクソンを漢字にすれば「黒損」というのがある。これは印刷会社で刷り上がった紙が何らかの理由で廃棄されるものである。だが、ここで論じたいことは印刷ではない。
“国損”であり、こちらは「国益」の反対語だと思っている。近頃の政治を見ていると余りにも国益に反したこと、すなわち国損が多すぎる。いや、国損に止まらず「民損」もまた多過ぎはしないか?
8日朝も、みのもんたが4月から始まる75歳以上の高齢者に適用される健康保険に対して口を極めて非難していた。彼が言わんとしてくれたことは「民損」だろう。頑張れ、みの!
近頃の民主党(クリントンとオバマの民主党ではない、念のため)の無様な行動を見ていると、彼らが完全に国損を目指していることが解る。インド洋に給油艦を派遣する法案の時、日銀総裁人事に対する不同意、予算委員会の審議拒否、道路特定財源に対する戦法等々。どれ一つを取っても国益を考えているとは到底思えない。
それに、我が国はそれでなくとも海外に対する自国に関する情報発信量の極端な不足で、理解されざる国のステータスを堅持している。
そこに、このような海外にどう見られるか、海外で評価されるとは思えないような国情を、海外のメディアに思い切り流させているのが民主党だ。国損誘導である。だが、あの民主党の優秀な議員を選んだのも国民であるから、自業自得かも知れない。
国損はこれだけではない。海外の諸国に対して言うべきことを言わず、どれほど不当な扱いを受け、言われっぱなしでも、当然強硬にすべき抗議もしていない担当官庁がありはしないか?
欧米人は「言わなかったことを察してくれる」人種ではない。例えば、シー・シェパード(スイ・シェパードだと思うがね)の乱暴狼藉且つ無法行為に対して眦を決して国交断絶も辞せぬことくらいを言って抗議したとは聞いていない。
あれでは調査捕鯨船の乗組員が余りにも可哀想ではないか!日本国が真っ向から諸外国というかアメリカとオーストレイリアに抗議して、今更何かを失うか?そんなことも解らない国損論者なら不要だ。
強烈な抗議を公式に申し立てないから、彼は暗黙の承認と勝手に解釈しているのではないかとすら思いたくなる無為無策である。
我が国には資源としての鯨が必要だというならば、何故国益を視野に入れて船団を守って上げないのか?
マスコミも国損を目指してまっしぐらだ。沖縄の海兵隊員の暴行事件の扱いでも、イージス艦の漁船との衝突でも、全く理解できな報道姿勢に終始している。国損になるとしか思えないようなイージス艦の活動の内容を詳報しているのは、誰のためだろう?
何事でも10対0というような事故があるとは思えないのだが、何か勝ち誇ったように国益となるとは思えないことを書き連ね、語っていはしないか?
国のためになることとはどういうことか、もう一度踏みとどまって考えたらどうだろう。その昔「売国奴」という言葉があった気がするのは錯覚だろうか?”
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