米大統領選の共和党マケイン候補に近いアーミテージ元米国務副長官が、微妙な言い回しながら北朝鮮の核保有について、中国が受け入れるという見方を示した。核計画の完全申告を求めている米国と中国の間には温度差がある。
それを見透かしたかのように、北朝鮮は28日午前、同国西岸の黄海海域で短距離ミサイル数発を発射した。通常の発射実験だと抗弁するのだろうが、南北経済協力事業の開城工業団地から韓国側要員十一人を追放するなど、北朝鮮の高飛車な姿勢が目立つ。
こんな事態をよそにして、年度末の国会は混迷に混迷を重ねている。北朝鮮にとっては思う壺と笑っているのではないか。
<アーミテージ元米国務副長官は27日、ワシントン市内で行われた討論会で、中国は今年夏の北京五輪を控え、東アジアの安定を何よりも望んでおり「北朝鮮の核保有(という現状)を嫌々ながらも受け入れることができる」との見方を示した。
中国は6カ国協議の議長国だが、五輪成功に向け、北朝鮮を刺激しかねない行動は取れないとの認識に基づく発言。アーミテージ氏の認識通りとすれば、中国とともに核計画の完全申告を北朝鮮に強く迫りたい米国にとって誤算といえる。
同氏はチベット情勢をめぐる国際的な対中批判を念頭に、中国は五輪招致に伴う「苦痛」を味わっているため、新たな問題が持ち上がることを望んでおらず、国内や地域の安定を最優先していると指摘した(共同)>
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