総選挙は来年九月の衆院議員の任期満了までない・・・自民党の山崎拓、加藤紘一、民主党の菅直人、国民新党の亀井静香が集まった夜の会合のご託宣。このメンバーで一番声が大きいのは亀井さんだから、あとの人たちはニヤニヤしながら、亀井説を拝聴ということだったのだろう。
菅さんの親分・小沢一郎代表は六月三日から一ヶ月かけて地方12年県をめぐる遊説の旅にでる。会期延長がなければ六月十五日で通常国会は閉幕、七月の洞爺湖サミット前に解散・総選挙に追い込むと小沢さんは意気込むが、正直にいわせて貰えば”笛吹けど踊らず”ということになりそう。
八月には話題の北京オリンピックが始まる。四川大地震の余塵が冷めない中でスポーツの祭典がどう行われるのか。国民の目は北京に向いているから、国内政局の方は小休止にならざるを得ない。そうこうしている中に夏が終わり秋風がたつ。
九月になると民主党の党大会。サミット前の解散は無理としても、年内には福田内閣は解散をせざるを得ないところまで追い詰められると、野党はこぞって期待している。解散・総選挙近し、ということで民主党は小沢代表の続投で固まるだろう。
対する自民党はどうか。福田内閣の支持率が低迷しているから、年内総選挙なら新総裁、新内閣の下で選挙を戦うのが得策。それなら当然、新総裁を目指す党内の動きがあっても良さそうなものだが、奇妙な”凪(なぎ)”の状態が続いている。風がぱたりとやんでいる。
ならば福田首相はどうするか?今の福田体制は安倍前内閣の人事をほとんど動かしていない。自前の内閣人事を作りたいという思いがある。民主党の党大会に対して福田改造人事をぶつけて張り合う手がある。
新改造人事をバックにして、多少でも内閣支持率があがれば、解散・総選挙の大博打を打ってくるなどと思わない方がいい。福田さんは石橋を叩いても渡らない人。橋の向こうにいて「来るぞ、来るぞ」と解散を期待すると当てが外れる。
実務型の福田さんだから予算案をもう一度手掛けて、来年は予算関連法案を三分の二衆院再議決をやってのけ、そのうえで退陣というシナリオを描いているのではないか。その通りになるのか保証のかぎりではないが、何があろうと年内解散は避けるという福田首相の思惑通りに進んでいる。
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