1963 ハングリー精神の二美女 古沢襄

全仏オープン・テニスの女子シングルスで覇者となったアナ・イバノビッチ(セルビア)が、ウィンブルドン選手権二回戦でナタリー・ドシー(フランス)に逆転勝ちした。 真夜中のテレビだったが壮絶なシーソゲーム。
マリア・シャラポワ(ロシア)と同様に美女プレーヤーで人気が高いが、一九八七年生まれだから、コソボ紛争に巻き込まれている。五歳からテニスを始めたというが、セルビア人住民への殺害や誘拐などテロが頻発し、逆にセルビア軍がアルバニア人の虐殺するなどテニスをする環境になかったろう。
シベリアに生まれたシャラポワは黒海沿岸の保養地で育ったが、ロシアもテニスをする施設に乏しい。奇しくもイバノビッチと同じ一九八七年生まれで四歳からテニスを始めている。
九歳の時に父と二人で渡米したシャラポワは、アメリカのフロリダ州にあるアカデミーでプロになる猛特訓に耐え抜いた。渡米する時には資金がなかったので、ロシアに母を残してきたという。まさに背水の陣だったから、ハングリー精神に満ちている。十七歳でウィンブルドン選手権を制覇して一躍有名になった。
無名に近かったイバノビッチも世界ランキングで三位という急成長を遂げたという。ベオグラード生まれの美女もシャラポワ同様にハングリー精神に満ちている。シャラポワはファッション界に関心を向けているが、負けず嫌いのイバノビッチは目下テニス一筋。期待の星である。
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