1981 居酒屋タクシーと北朝鮮 MoMotarou

■歴史を鏡とするーー国会対策型外交
タクシーとは関係ありませんが、金丸信故自民党副総裁の訪朝団(1990年)を、例によって重村智計著「外交敗北」よりレポートしてみましょう。
(引用開始、一部再構成)
私が、日朝の関係者から長年にわたって取材した会談の大筋は、次のような内容であった。(p94より)
会談の冒頭で、金日成主席は遠来の客をねぎらう言葉をかけ、話を始めた。
金:「金丸先生のご先祖が、わが国から渡られたことは、よく存じております。私どもとしては、本当に嬉しく思うばかりです。
ご先祖やご両親、ご家族の方々は、日本で本当にご苦労なされたことでしょう。その苦労を乗り越えて、金丸先生が日本を指導する大政治家になられたことは、わが民族の誇りとするところであります」
金日成主席は続けて、金丸・元副総理の両親や家族関係についても、言及した。これを聞いた金丸氏は、感激の涙を流した。涙は、止まらなかった。感謝の気持ちを伝えた。こうなったら、北朝鮮側の勝ちである。
金:「先生は、自民党の指導者であり日本の政治を動かしておられる。朝日正常化実現に、力を貸していただきたい。早急に実現していただきたい」
金丸氏が応じた。
金○:「正常化交渉は、時間をかけたらどうか。日中国交正常化のように、連絡事務所をまず開設し、交渉を続けるほうが現実的だ」
 
金日成主席が続けた。
  
金:「いや、すぐにも正常化交渉をしたい。国交正常化が必要だ」
金丸氏が答えた。
金○:「それほどおっしゃるなら、そうしましょう」
金日成主席がはやる気持ちを抑える様子で、聞いた。
金:「日本の正常化(経済協力)資金は、どのくらいの規模になりますか」
金丸氏が、しばし考え込むような様子を見せた。
金○:「ご存知だろうが、韓国には、有償・無償合わせて五億ドルの経済協力資金を出した。これを基準にして、大蔵省は五十億ドルというだろう」
金日成主席の声がややはずんだ。
金:「五十億ドルですか」
金丸氏は、少ないと言われたと思った。しばし腕を組んで考える様子で、言葉を続けた。
金○:「大蔵省が五十億ドルというなら、お国(北朝鮮) は百億ドルを要求できる。交渉が行き詰まれば、中間の七十五億ドルで妥協する。それに、政治加算は可能だ」
これは、八十億ドルくらいならなんとかできるという含みを残した「国会対策的回答」であった。当時の八十億ドルは、およそ一兆円になる。
       
北朝鮮の土俵に引き込まれてしまい、日本の国益を守るべき政治家の立場は忘れられた。国会周辺の永田町で、野党の議員を相手に「国会対策」をしているような気分で、会談は進んだのでした。(終)
(桃注:政治家は外交の権限を与えられておらず、外交的には「民間人」)
■諸悪の根源
居酒屋タクシーも日朝外交も、要するに我国にお金が余っているから、ろくな使い方ができないのであります。それならしっかりと減税をして、国民の懐を厚くし、国土の改良をし、国民の教育負担を軽減するべきでしょう。
財政が赤字なら、タクシーなど遠慮するべきだし、国連負担金も減額するべきです。まして、テロ国家北朝鮮の支援や在日コリアの税減免、中国ODAなどは即刻廃止すべきであります。これこそ国家的財政改革でありましょう。
お勧めサイト
 ・「巨象と針ネズミ 古沢襄」
   杜父魚(かじか)文庫ブログ
  http://blog.kajika.net/?eid=841565
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 ☆資料他
 ●「国民自重の心」小泉信三
  http://momotarou100.iza.ne.jp/blog/entry/470460/ 
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