小生は根性が悪いからキヤノンの営業マンに「なんでCANONというか知っているの?」と問う。一流大学出なのにまず知らない。
「創業者が観音信仰だったのよ、カンノン、でCANON」
眼を丸くする。「へー、びっくり!」「驚いたろ!」と交わして、ともにアハハと笑うのである。
松下電器が社名を「パナソニック」に変えた。世界一流の自動車メーカーはトヨタ、フォード、ベンツ、ポルシェなどで、世界一流の企業にはカーネギー、デュポンなど、創業者の名前を引き継いでいるものが多い。
創業者の名前が社名にあれば、創業者の思いと歴史が社員に届く。松下であれば幸之助の思いが全社員の胸に刻まれる。パナソニックでは創業以来の歴史と断絶する。松下電器は下り坂になるだろう。
富田メモの富田家のことを思っている。このメモを残した富田朝彦は第3代宮内庁長官で、海軍主計大尉で敗戦を迎えた。内務官僚系で、後藤田正晴の子分、中曽根の友だ。
この3人は同じ穴の狢である。後藤田は労働組合の委員長を務めたこともあったせいか容共左派である。「河野洋平を溺愛し与党の対中外交を裏で操りつつ、扶桑社の新しい歴史教科書の採択では反対の立場を貫いた」とウィキにある。
富田朝彦の長男は富田広士。慶応大学法学部政治学科(1974年卒業)とあるから、最後の新左翼の世代かもしれない。日本赤軍は1972年5月にイスラエルのテルアビブのロッド空港で乱射事件を起こしている。
当時パレスチナはホットな問題だった。富田広士は現在、慶応大学の教授で、専門は中東地域研究である。サイトにはこうある。
<富田ゼミでは、研究テーマの決定は完全に自由です。中東地域は民族や宗教対立、石油や報道をめぐる問題など様々な問題を内包しています。さらに、パレスチナ問題やイラクの民主化など、なお解決に至っていない問題も山積しており目が離せません>
朝彦の孫、広士の子どもは富田晋で、3代目ですっかり自他共に認める共産主義者・反日屋の中核派活動家になった。中核派のサイトから。
<「サミット粉砕!6・29全国労働者総決起集会」に全国から2150人が集まった。集会後、デモに出た参加者はサミット厳戒体制をガタガタに粉砕し、渋谷を解放区にする戦闘的大デモを打ち抜いた。辺野古で闘う青年労働者は「革命の火薬庫=沖縄から東京に火を付けにきたぞ!」と檄(げき)を発した>
「東京に火を付けにきた」のは富田晋で、沖縄で「北朝鮮バッシングとパトリオットミサイル配備阻止行動に対するジュゴンの家」という活動をしている。
富田晋のサイトから。
<この政府は間違っています。多くの人々を資本主義の名の下に殺しています。人を物か金の価値としてしか扱わず、民営化と共に大量のリストラをし、戦争のために軍備を強化し、自衛隊をイラクに送り込み、「強い国」「愛国心」などと偽って私腹を肥やしています。
拉致はいかんよー。けど、戦争したら元も子もないさーね。それからおじさんも知っていると思うけど、日本はもっとひどいことを第2次世界大戦の時にしているよ。日本にいる在日朝鮮の人々はそのほとんどが拉致被害者さ。朝鮮から強制連行されて強制労働から慰安婦までさせられて、絶対に許されないことをしているのはこの日本さ>
中核派の兵隊の気の毒さは、反米と言いながら占領軍の自虐史観しか知らないことである。
中核派の幹部の汚さは、己の生活のために革命を宣伝し煽っていることである。兵隊はただのバカだが、幹部はほとんど犯罪的で、国家経営の「け」の字も語らない。語れないのだ。
元中核派として10年以上を過ごした小生は、戦後教育の落とし児としての富田晋を半分気の毒と思うが、昨年生まれた彼の子どもは確実にアルカイダになるだろうと危惧している。
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2016 メモの富田家の崩壊 平井修一
平井修一
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