ブッシュ政権は台湾防衛姿勢を大幅に後退させている。キィーティング太平洋司令官が台湾武器供与の凍結を確認。
16日にワシントンの有力シンクタンク「ヘリティジ財団」のセミナーに出席したキィーティング米海軍太平洋司令官は、
「台湾への武器供与凍結はブッシュ政権の決定であるし、当面のあいだ台湾への軍事的危機はないだろう」と語った。
軍の当事者が台湾への武器供与凍結を確認したのは初めて。
ブッシュ政権は度重なる中国の圧力に、ついには台湾をまもる決意さえ放棄したのだ、と強く批判を展開しているのはタシク同財団主任研究員だ。
保守派のシンクタンクからもブッシュ政権は見放されているようだ。
ワシントンポストは「この凍結決定を政権内で主導したのは、コンドレーサ・ライス国務長官と、ステファン・ハドリィ安全保障担当大統領補佐官だ」とすっぱ抜いた。
二週間前に中国から章泌生中将が訪米し、キィーテイング司令官と会談しており、総額110億ドルのパケッッジは、12機の「P3C オライオン」(哨戒偵察機)をのぞいて、凍結。それもF16ジェット戦闘機に至っては次期政権まで凍結されるだろうという。
ブッシュ政権は、そこまで中国に譲歩し、密約した疑惑が濃厚である。
拉致は忘れない、と言いながら北朝鮮制裁を解除しつつ、テロ支援国家指定をやめるという。日本への裏切りである。
台湾は護るとブッシュは高らかに言っていた。そして早く武器を買えと台湾に圧力をかけていたのはワシントンだった。
これほど一貫性のない政権とは思わなかった。
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2055 台湾で米中密約が濃厚 宮崎正弘

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