2123 ブッシュ祈祷を北京が拒否 宮崎正弘

人権活動家、マスコミ、米国議会はブッシュ大統領開会式出席にまだ不満。プッシュは中国のキリスト教・地下教会で祈祷を要請したが、北京は拒否。
北京五輪開会式でのブッシュ大統領のパフォーマンスが中国の民衆になかがしかのメッセージを伝えるはずである。
人権活動家のハリー・ウー(呉弘達)は先週、ホワイトハウスに招かれたときブッシュにそう言った。「もっとも良い方法は開会式ボイコットだが。。。」
ブッシュが「中国を尊敬している」というのは単にジェスチャーなのか、先週、呉や“ウィグルの母”とよばれるカディール女史、魏京生らと面会したのもオーバルルーム(大統領執務室)ではなく、ハリディ補佐官の部屋を偶然尋ねて、その場に彼らが居合わせたという演出だった。ダライラマ法王と面談したときと同様のスタイルである。
議会、マスコミは依然としてブッシュ大統領の五輪開会式出席に異論を唱えている。
昨日(8月5日)、五輪前に韓国入りしたブッシュ大統領は三万人という異常な警備陣に守られて、米韓同盟の定義見直しを来年に持ち越すとした。
ソウルでは大規模な反米集会が開催され、韓国の異様なナショナリズムの高揚を目撃して同盟関係をどうするかという外交ステップを後退させた。
北京では希望してきたキリスト教地下教会訪問が実現できないと分かったブッシュは、ならば表通りになるキリスト教会(クアンジェ教会)の日曜礼拝に訪問し、祈祷する。
その夜(10日)、ブッシュは米国バスケットボールチームの試合を観戦し、翌日帰国の途につく。
キリスト教会は中国で弾圧されている。その教会へ敢然として祈祷へ行くブッシュ大統領。「五輪開会式から帰国しても、靖国神社は行かない」と放言するどこかの国の首相と、やはり基本の信条、政治力が違う。
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