2150 ムシャラフ大統領が辞任か 宮崎正弘

混迷深めるパキスタン情勢。米国はついにムシャラフを操れず、逆に振り回された。
ウォール・ストリート・ジャーナルが速報している(14日付け)。『48時間以内にパキスタン政局は大きな節目を迎える。ムシャラフ大統領が辞任する模様である』とつたえている。
ムシャラフは1999年10月、無血クーデターで権力を掌握し、シャリフ首相をおいだす。
中国との軍事同盟を強化する一方で、01年9月以後は、米国と密接な軍事協力関係を築いて、南アジアンの安定に貢献した、とブッシュ政権は認識しているから、ムシャラフ大統領の辞任は『寝耳に水』だろう。
ムシャラフ大統領が辞任に追い込まれている理由は、「憲法違反」。
とくに選挙向こうの疑義を呈した最高裁判所長官の更迭が、いまさらながら問題となったのだ。
戒厳令下で大統領選挙を実施し、不正投票の可能性もあるとして議会が「大統領弾劾」を提示、もし辞任しなければ議会は圧倒的多数で大統領弾劾を決める。
パキスタン議会はブッド元首相暗殺事件以後は、PPP(ブッド系)、PML(シャリフ系)入り乱れるものの総じてムシャラフ大統領弾劾を支持している。
ムシャラフ大統領は免責事項として起訴されないことを議会に求めており、それを条件に辞任し、陸軍参謀総長に戻る模様だという。
こういう時にカシミールがきな臭いのが大いに気になる。
        
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