2187 北京五輪雑感 MoMotarou

いつ始まりいつ終わるかの気にならなかった北京オリンピックが終わりました。「10秒遅れLIVE」という、異常な中継に呆れてみる気もしなかったというのが本音です。
■金、金、金
これを金メダルの「金」と読むか、「おかね」の金と読むかで評価は別れます。1984年ロサンゼルス大会より始まったオリンピック民営化(400億円の黒字)以来、オリンピック自体が巨大な営利事業に変身しました。
今回の開会式が夜の八時台に始まったのも、最大の市場米国の視聴時間を意識したものです。水泳の決勝が午後から午前に変わったのも同じ理由です。
■「背に腹は変えられぬ」
ブッシュ大統領が、国内の憂慮を無視して開会式に参加したのは、中国の巨大市場や米国内にある膨大な中国資金を考慮したものでしょう。米国の企業は早くから進出して、製品の低価格化に成功。多くの製造工場を中国に置いて儲けさして頂いております。
またブッシュ政権中枢に食い込んでいるゴールドマンサックス投資銀行グループなどは、中国証券市場で膨大な利益を上げており、政治的な面はともかく経済的な面では「大のお得意様」であります。
こんな状態では、米海軍の空母の側に中国の原潜が浮上しても、探知不能の振りでもしなければやっていけません。
■中国の気分
中国も米国市場への輸出こそ、中国の経済発展の原動力と認識しておりますから、”偉そうな”姿勢を世界に見せても、内心は「揉み手」でありましょう。其の心理は米国を「美国」と漢字表記しているでもわかります。
安部元総理が「美しい国」を目指そうとした時、中国がどの様な気持ちになったかは不明でありますが、不快であったには違いないでしょう。
■日本人の心意気
日本選手団は大変よくやりました。日本のテレビ局には随分振り回されたと思います。しかし、それにも耐えて地道な精進を繰り返した結果、想いも寄らぬ好成績をあげた競技もありました。反日国家に乗り込んでの試合ですから、相当に圧力も感じたことでしょう。
応援団もよくやりました。遠慮なく「日の丸」を振っておりました。中には「日の丸鉢巻」をした人々もおりました。其の映像を見たとき心配にもなりました。
戦後、最多数の「日章旗」が支那大陸に上陸したわけであります。北京が捏造している日本とは違った「堂々たる真実の日本」がそこにあったのでした。中国に対して卑屈な態度を見せる政治家よりは、余程この応援団の方が”気骨”がありました
■開会式の小旗
日本選手団が入場行進中日中両国の小旗を振りました。これは急遽演出されたそうです。こういう相手に媚びる姿勢はスポーツマンには不要であります。
ベルリンオリンピック行進中、フランス選手団が「右手を斜め”横”に揚げるオリンピック式敬礼」をやった時、ナチス式敬礼(右手を斜め”前”に揚げる)したと誤解されました。その五年後、「マジノ線」は突破されたのでした。
 *「外務官僚の背骨」渡部亮次郎
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