天網恢々疎にして漏らさず。ところが、漏らした。
中国銀行は保有していたファニーメイ、フレディマック債券を三分の一程度に減らした模様で、これが引き金となってウォール街では不動産担保証券が猛烈に売られている。
英フィナンシャルタイムズ(8月29日付け)によれば、世界の機関投資家が毎月平均購入してきた米国政府債、ファニーメイ、フレディマックなど住宅ローン担保債券(連邦住宅ローン銀行、ジニーメィなどを含む)は200億ドル。
ところがFRB速報に従うと、7月16日から8月20日までのおよそ一ヶ月間で147億ドルが売却され、現在の市場に流動している債権規模は9720億ドルと見られる。ファニーメイとフレディマック両社の債権総額は1兆5000億ドルに達する。
冒頭の中国銀行のみならず中国の工商銀行、建設銀行などが抱えるファニーメイ、フレディマック債権は3000億ドルを超えている。
日本も野村證券、三菱UFJなどが相当額を抱え込んでいる。
サブプライム問題、まったく解決の目処がたたなくなっていることがわかる。
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2202 解決のメド立たぬサブプライム問題 宮崎正弘

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