海の向こうでも議員の失言が飛び出す。本音の失言だから、目くじらを立てるのもどうかと思うが、そこはデッドヒートを演じている米大統領選。失言した米民主党のフォーラー元党全国委員長はとうとう謝罪に追い込まれた。
アメリカ南部は大型ハリケーン「グスタフ」に襲われようとしている。200万人が避難するという大事になった。ミネソタ州セントポールで9月1日から開かれる米共和党大会は、マケイン大統領候補の決断で規模を縮小して開催することになった。
ほくそ笑んだのは民主党。「神は民主党の味方だということだ」というまではいい。「グスタフ」上陸が共和党大会その日になりそうだと聞いて「すべてが素晴らしいよ」とやってしまった。
避難民200万人の神経を逆撫でするような発言。フォーラー元党全国委員長はコロラド州デンバーで開かれた民主党大会から戻る機中で同僚議員と喋った内容をビデオ撮影されてしまったらしい。まさに”壁に耳あり”である。
<【セントポール(米中西部ミネソタ州)大治朋子】「神は民主党の味方だということだ」。大型ハリケーン「グスタフ」の米南部上陸が共和党の党大会開幕日(1日)と重なると予測されるなか、民主党のフォーラー元党全国委員長がその襲来を喜ぶような発言をしていたことが発覚、同氏は31日、謝罪した。
フォーラー氏の発言はビデオに納められていた。同氏はその中で、ハリケーン上陸のタイミングについて「少なくとも今の時点では月曜日になりそうだ」と笑いながら発言。「すべてが素晴らしいよ」などと述べている。
話し相手はサウスカロライナ州選出のベテラン民主党下院議員で、コロラド州デンバーで開かれた民主党大会から一緒に戻る機中での会話とみられる。AP通信の取材に対し、フォーラー氏は31日、謝意を示した。
ビデオの詳しい撮影日時や撮影者は不明。保守派のブログの指摘で、ビデオが動画共有サイト「ユーチューブ」に掲示されていることが分かった。(毎日新聞)>
<【ワシントン29日共同】29日付の米紙ワシントン・ポストは、熱帯暴風雨「グスタフ」が米南部沿岸に来週にも上陸する可能性がある状況を受け、米共和党がマケイン上院議員を大統領候補に正式指名する党大会の開幕を、予定の9月1日から延期することを検討していると報じた。
共和党大会は中西部ミネソタ州セントポールで開かれるため、グスタフの影響を直接は受けない。だが、ブッシュ政権は3年前のハリケーン「カトリーナ」への対応が後手に回ったことで厳しく批判されたため、非常時に党大会を開催した場合の世論の動向を慎重に見極める考えのようだ。
同紙によると、共和党筋は現時点では党大会は予定通り開催されるとしながらも、大都市が被災した場合は延期せざるをえないと指摘した。
グスタフは28日深夜(日本時間29日午後)現在、カリブ海のジャマイカ付近を西に向かって進んでいる。(共同)>
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