2228 韓国は小池百合子首相を期待 古沢襄

お隣の韓国は福田首相の辞任に伴う日本政局の動きをどう見ているのだろうか。朝鮮日報の記事は早ければ11月に衆院解散・総選挙を予測している。
後継首相には麻生太郎・自民党幹事長が有力とみているが、麻生氏の対抗馬として注目を集めている小池百合子元防衛相が、反麻生勢力の集結に成功すれば、状況は一転する可能性もあるとしている。小池氏の期待度が韓国では高い特徴がある。
<福田康夫首相の電撃的辞任表明で、日本の政界は自民党の政権建て直しか、あるいは民主党への政権交代か、という岐路に立たされている。自民党は、22日に後任を選出して基盤を固めた後、総選挙体制へと突入していく。また、民主党も21日に単独出馬した小沢一郎現代表を再び代表に選出し、体制を整える。日本の政界では早ければ11月に衆議院解散・総選挙が行われる可能性が高いとされている。
◆福田首相が辞任したワケ
日本の政治は、衆議院と参議院からなる両院体制を取っている。衆議院で首相が選出されるため、衆議院での多数党の総裁が自然と首相になる。また、参議院は衆議院をけん制する役目を果たす。衆議院で可決された法案が参議院で否決された場合、衆議院で再び3分の2以上の賛成を得ることができなければ可決することができない。このように、野党が参議院を握ることになれば、「与小野大」構造となってしまうわけだ。
保守派「自民党」の圧倒的優位と社会党のけん制を中心とするいわゆる「55年体制」が続いていたころは、特に問題がなかった。中には8年にわたって首相を続けた人物もいた。しかし、1993年の自民党分裂で「55年体制」が崩壊してからは、政治的不安定が続いている。1955年-93年までの38年間に選出された首相はたったの16人だったのに対し、93年以降の15年間には福田首相をはじめ実に9人も現れた。個人的なカリスマで6年5カ月間、首相を務めた小泉純一郎元首相を除けば、毎年首相が入れ替わったことになる。
日本の政治専門家によると、これは「55年体制」に取って代わるべき新たな政治・政党体制の構築に失敗したためだという。自民党は連立しなければ政権を執ることができない立場へと弱体化し、自民党の離党派によって発足された民主党が政権争いを演じているが、理念や路線の差がはっきりしていない。これに少数政党が頭角を現し、各政党内部の派閥争いまで重なったことで、不安定な状況が続いた。
福田内閣は昨年9月、「与小野大」という状況下で発足した。7月の参議院選挙で民主党などの野党に敗北したためだ。福田前首相も政治的色彩が不透明で、今年初めから支持率を20%台へと落としていた。日本で内閣支持率が30%というのは、内閣を維持することができるかどうかの心理的ベースラインとされている。そこで連立公明党はもちろんのこと、自民党内でも福田体制では次の衆議院総選挙を戦っていくことができないという声が上半期から上がっていた。
現在の衆議院の任期は来年9月までだ。なんとか耐え忍べば連立内閣は維持される。しかし、これは「共倒れ」につながる可能性が高い。このため、国民的支持を集めることができる人物が首相に就任し、適時を選んで衆議院を解散させ、総選挙に持ち込むほかない、というのが自民党と公明党の考えだ。
◆麻生VS反麻生
現在のところ新首相候補としては、麻生太郎・自民党幹事長が有力だ。麻生氏は世論調査で次期首相候補の1位を占めるほど大衆的人気を集めている。従って、党内の少数派閥であるにもかかわらず、候補不在の中にあって当選する可能性が高まっている。麻生氏は2日、総裁選挙に出馬する意向を表明した。
一方、麻生氏の対抗馬として注目を集めている小池百合子元防衛相が、反麻生勢力の集結に成功すれば、状況は一転する可能性もある。小池氏は女性として初の防衛相と首相補佐官(安全保障担当)を務めた。(朝鮮日報)>
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