確かな筋の情報だと総選挙は11月9日(日)の投票日で動かないだろう、という。年寄り趣味で日めくりを繰ってみると「先負」である。自民党が投票日を「大安」以外に持ってきた例は殆ど無い。いいのかな。公示日は10月28日ということになる。
昔の保守系政党は選挙の投票日を「大安」の日にする事に拘った。1960年代の佐藤栄作総理大臣時代、幹事長の田中角栄が総選挙の投票日を国会運営の都合上から決めようとして適当な日を口にしたが、国会対策委員長だった園田直が別の日取りを口にした。
NHKは幹事長の言った日を見出しにとってニュースを流したが、園田は「総理は縁起を酷く担ぐ人だから、ワシの言った日になる」と断言。実際、園田の言うとおりになった。私はいわば「訂正記事」を放送して報道局長賞を貰った。
さて、今回、自民党の総裁選挙は9月22日に投開票日。結果もその筋によると、「麻生首相は動かないと思うが、小池百合子首相の大穴が出るかもしれない。小泉元首相はそれを予言している」と言う。
今の自民党の総裁選挙劇は多分に仕組まれた段取りを踏んでいる。民主党が密室で小沢3選を強引に決めたのに対して、自民党幹部は次から次へと立候補の名乗りをあげることを容認しているのだとか。
マスコミも山本一太まで追いかける騒ぎだ。自民党はマスコミから民主党を孤立させる一方、候補乱立で麻生を決選投票に追い込み、各派が恩を売るハラだ。
臨時国会は9月24日に召集、ただちに衆院で新首相の選出が行われ、夕刻から組閣。新内閣の顔ぶれが決まる。麻生首相ならほとんどの閣僚が留任、幹事長と官房長官を中心とした小幅人事になるだろう。
しかし、大穴の小池女性総理となると、新内閣の顔ぶれはガラリと変わる。小泉改革派が復活し女性閣僚も大幅に増えるだろう。政策がどう変わるかより、日本憲政史上初の女性宰相と言うことで、世の中、騒然となることだろう。
民主党はその前日に小沢代表が無競争で3選されている。マスコミ上は沈黙のままだ。新首相の所信表明は9月29日。10月2日から各党代表質問を行って早ければ3日に衆院解散。総選挙は10月28日公示、11月9日投票日となる。
自民党に話題を浚われた形の民主党は今になって小沢無競争3選を早々と決めたのは戦術的な誤りと言っているが祭り後の侘しさなった。完全に自民党の総裁選劇に埋没している。22日までこの調子が続くであろう。
それに大穴の小池女性総理にでもなるとマスコミは衆院解散後も小池内閣を追い回さねばならない。新閣僚のインタビューだけで10日以上はかかるから、民主党の出る幕はなくなる。「いかにも小泉さんが考えそうな劇場型の政治である」。と長老。
「日本初の女性首相を売り文句にする小池百合子元防衛相、意外と人気がない。地方県連では小池氏の声がかからない。
小池人気が沸かないのは、小泉構造改革がここにきて叩かれる傾向が強まっていることと無縁ではない。小泉改革の継承者というのは、もはや錦の御旗ではなくなっている。それだけ大都市と地方の格差が大きくなっている証拠だろう。
麻生人気の高まりで、反麻生の急先鋒だった野中広務氏は沈黙を守っている。どうやら総裁選をやるまでもなく麻生首相の道筋が固まったようだ」。大穴狙いは駄目か。
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2245 小池首相は大穴過ぎる? 渡部亮次郎

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