2341 小泉引退は選挙に悪影響 古沢襄

総選挙を迎える麻生政権にとって発足早々の中山成彬国土交通相の辞任と小泉純一郎元首相の政界引退は出鼻を挫かれることとなった。いずれも清和会という自民党の村人の仕業だから麻生側近たちの顔も険しくなる。
このまま選挙に突っ込んでいったら不利は免れないが、さりとて形勢がよくなるまで模様眺めをしていたら、何が飛び出すか不安の方が先に立つ。選挙という”戦さ”は計算通りにはいかないのが常だから、ここは思い切って戦端の火蓋を切るしかない。ほぼ予定通りの11月総選挙となるのではないか。
一見すると民主党など野党に有利な選挙になりそうだが、子細に各選挙区をみると与野党が互角のデッドヒートを演ずるところが多い。まだ結論を言うのは早いが、自民、民主両党とも単独では過半数には届かない気がする。
韓国の中央日報が引退する小泉元首相の5年5ヶ月を書いている。この時期の小泉引退表明は総選挙に悪い影響を及ぼすという註釈もついた。その一方で小泉氏が「助けを(求める)選挙区は派閥に関係なく積極的に応援する」と語ったことも取り上げた。
このため政界では、今後の総選挙の結果によっては小泉チルドレンが政界改編のカギを握り、小泉氏は相変わらず政局に相当な影響力を維持する・・・という見立てである。小泉チルドレンの女性議員が「小泉引退は何かの始まりを意味している」と言ったのと平仄が合う。
小泉さんの選挙区から次男・進次郎氏が出馬する。何と四世議員。米コロンビア大大学院で留学した進次郎氏は米シンクタンクCSISの日米関係研究員として活動している。昨日、遊びにきていた共同社会部の女性記者も留学してCSISに在籍していたので進次郎氏のことを知っていた。
「礼儀正しい頭のいい青年ですが、政治家になるとはね・・・」。二十七歳というのは小泉元首相もそうだが、小沢一郎氏も政界に入った年齢である。
<小泉純一郎元首相が突然、政界引退を表明し、日本政界が衝撃に包まれた。 小泉氏は‘劇場式政治’‘ポピュリズム’‘ワンフレーズ政治’などの流行語を作りながら、01年から5年5カ月間にわたり首相を務めた。
靖国神社参拝問題で韓国・中国などと摩擦を起こしたりもしたが、日本国内では構造改革を陣頭指揮し、経済を回生させたことで、人気が高かった。 このため小泉氏の退任以降、安倍晋三・福田康夫前首相が相次いで電撃辞任するなど自民党が揺れる度に、小泉氏の出馬説が浮上し、政界改編の核心人物として注目されてきた。
小泉氏は26日、自身が所属する自民党内の最大派閥である町村派の事務所を訪れ、派閥最高顧問の森喜朗元首相や町村信孝前官房長官らと会った。 小泉氏はこの席で「衆議院議員を辞めることになった。 もともと首相を退任した時から引退する考えだった」と述べた。 小泉氏は「国会の制約を受けたくないため」と明らかにした。
自民党内では、麻生内閣発足直後に出てきた小泉氏の政界引退は総選挙に悪い影響を及ぼすと見込んでいる。 山崎拓元自民党副総裁は「総選挙に非常に大きなマイナスとなる可能性がある」と憂慮を表した。
3年前、小泉政権で初めて国会に進出し、‘小泉チルドレン’と呼ばれる議員79人も打撃を受けないか心配している。 小泉氏はこれについて「助けになる選挙区は派閥に関係なく積極的に応援する」と語った。 このため政界では、今後の総選挙の結果によっては小泉チルドレンが政界改編のカギを握り、小泉氏は相変わらず政局に相当な影響力を維持する、という見方も出ている。
◆後継者は次男・進次郎氏=小泉氏が25日、神奈川県横須賀市で引退を表明する際、次男・進次郎氏(27)が一緒にいた。 日本メディアによると、小泉氏が引退を表明した後、進次郎氏が出馬意思を表明したという。 進次郎氏が今回の総選挙で当選する場合、曽祖父の小泉又次郎、祖父の純也、そして父に次ぐ4世の政治家になる。 小泉氏は俳優の道を選んだ長男の孝太郎氏の代わりにいち早く進次郎氏を後継者に育ててきたことが伝えられた。
関東学院大を卒業し、米コロンビア大大学院で留学した進次郎氏は06年から1年間余り、米シンクタンクCSISの日米関係研究員として活動した。 昨年帰国し、父の秘書として選挙区で仕事をしている。(中央日報)>
       
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