2380 政策より政略が優先か? 古沢襄

民主党は”年内解散”をやって貰うために補正予算案に賛成した。インド洋での海上自衛隊の給油支援を継続する法案についても反対はポーズだけで早期成立を認めた。それだけではない。補正予算案を大幅に上回る第二次補正予算までガブ飲みするのではないか。
一日でも早く総選挙をやって貰わないことには、兵糧米が尽きかねないという台所事情は分からぬでもないが、”何でも反対”で突っ張っていた姿はどこに行ったのだろうか。基本政策すら持たない寄せ集めの政党だから、政策より政略が優先する開き直ったとしか思えない。
どう見ても民主党の方が追い詰められている。しかし解散の先延ばしを封じる”妙手”だと抗弁し、強がって恥じない。年末を控えて面白い政界劇が見れそうである。
それにしても「すみやかに解散、総選挙をせよ」という言い分と「世界同時不況の影響を受けない景気対策」は、全くの対立概念になる。しかも景気対策はすみやかに実行しないと手遅れになる。政略が入り込む余地はない筈である。
<麻生太郎首相は9日午前、自民党の保利耕輔、公明党の山口那津男両政調会長を首相官邸に呼び、米国発の金融危機に対応するため、追加経済対策の取りまとめを指示した。世界同時株安に伴って国内経済の先行きに不透明感が増しているため、内需拡大につながる新たな対策が必要と判断した。保利氏は、首相に対して「赤字国債発行もやむを得ない」と主張したことを記者団に明かし、追加対策について「減税や公共事業などが考えられる」として、規模が08年度補正予算案(総額1兆8081億円)を上回るとの見通しを示した。
この点について、首相は9日午前、首相官邸で記者団に「実物経済に与える影響が先行き不透明なので対応する必要があり、与党に新しい対策を指示した」と説明した。赤字国債発行については「財政規律の面から考えても、今、赤字公債を、はなから考えているわけではない」と述べるにとどめた。一方、河村建夫官房長官は記者会見で「現時点で赤字国債等々については全く考えていない」と述べた。
首相と両政調会長の会談には、自公両党が1日に設置した与党金融対策プロジェクトチーム(PT)の柳沢伯夫座長も同席。与党は追加対策について、補正予算案の成立後、今月下旬に取りまとめる方針だ。既に▽高速道路料金の1年間大幅引き下げ▽証券優遇税制の拡充▽定額減税の年度内実施――などを盛り込んだ実施項目の概要を作っており、与党PTで取りまとめ作業を急ぐ。年末の税制改革にも絡むため、自民党税調も9日、議論を開始した。
保利氏は記者団に「(追加対策は)かなり大型のものをやらないといけない。財源については相当厳しい論議を経ないといけない」と述べ、赤字国債の発行が避けられないとの認識を示した。(毎日)>
杜父魚ブログの全記事・索引リスト(10月1日現在2358本)

コメント

タイトルとURLをコピーしました