2423 年初来、韓国株は55%の下落 宮崎正弘

韓国経済の墜落、通貨ウォンは絶頂から半値に近くなった。背伸びしすぎた歪みが一気にでた?
10月22日、韓国は国内ゼネコンへの資金注入に五兆ウォン(38億ドル)を投じると発表した。
理由は「韓国GDPの20%はゼネコンであり、つぶすわけにはいかない」。
世界的に銀行への公的資金注入は共通だが、プライベートセクターの建設業者への救済措置は世界史的には例がない。
そんなことで驚いてはいかない。韓国は銀行救済に1300億ドルを注入すると追加発表、その迅速さだけは米国並みだが、それでも株式、為替相場の回復はなかった。
年初来、韓国株式は55%の下落、通貨ウォンは46%安である。
すでに韓国銀行(中央銀行)は2008年の経済成長率見通しを下方修正し、4.6%としているが、世界同時不況の到来を前に、この数字は楽観的にすぎよう。
たしかに2008年上半期(1―6月)の韓国の経済成長率は、新興国向け輸出が伸びていたが、それも突如止んだ。通貨ウォンの下落は十月から始まった。
10月に入ってからソウル外為市場ウォン急落となり、10月2日には、終値が1ドル=1223.5ウォンとほぼ5年5カ月ぶりの安値水準をつけ、22日には1ドル=1400ウォンとなった。対日本円で46%の下落である(余談だが韓国旅行はこれからだ!)。
このため海外への投資を引き上げ、ドルを確保する勢いが強まった。当局はドルの市場への供給拡大で安定化をはかろうとしているが、97年のアジア通貨危機に匹敵するほどの危機感が韓国市場を覆っている。欧米ヘッジファンドは韓国株式のたたき売りを行っている模様だ。
韓国銀行(中央銀行)の李成太総裁は来年の韓国経済について「世界的な金融混乱の影響で恐らく成長率が減速するが、マイナス成長になることはない」と楽観論を言い続けるが、市場は逆の反応を示している。
麻生首相、韓国大統領から泣きつかれても「ない袖は振れぬ」と言い切れるのか。
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