麻生内閣が発足して初の小沢一郎氏との党首討論となったが、正直な感想を言えば小沢氏の迫力不足、もっと麻生首相を追い詰める論法を展開できなかったのだろうか。各社の報道はいろいろだが、共同記事が一番冷淡だった気がする。
海外メデイアにとっては麻生・小沢討論はもともとニュース性がない。ロイターは共同の記事をそのまま使っていた。毎日は「果たして軍配はどちらに上がったか?」と態よく逃げている。
鳴り物入りで党首討論に応じた民主党だったが、あいにくインドのムンバイで発生した同時テロ事件の報道で新聞もテレビもかかり切りになった。NHKが国会中継をやっていたが、私も最後の二、三分を見ただけである。
小沢氏の早期解散論に麻生首相が追い詰められ、祖父の吉田元首相の様にバカヤロウ解散にでもなれば面白いと野次馬根性があったのだが、遅ればせながらの「首相就任お目でとう」の小沢冒頭発言で緊迫感がサッーと消えてしまった。
仕方があるまい。小沢氏が予測した年内解散は雲散霧消して、来年四月以降の解散・総選挙が確実となった党首討論といえそうである。
<麻生太郎首相と民主党の小沢一郎代表による初めての党首討論が28日行われ、12月の衆院解散を求めた小沢氏に対し首相は「世界中が金融危機対応に必死になっている時に政治空白はつくれない」と拒否した。
また、小沢氏が08年度第2次補正予算案の提出を重ねて要求したのに対し、首相は「法人税減収など全体像を見極めた上で2次補正を出す方がいい」と主張。来年1月召集の通常国会に提出する方針を明らかにした。(共同)>
<麻生首相と小沢民主党代表による初めての党首討論が28日午後3時から、衆院第1委員室で行われた。
小沢氏は冒頭、首相が2008年度第2次補正予算案提出を来年1月召集の通常国会冒頭に先送りしたことについて、「国民に対する背信行為だ」と批判し、今国会に提出すべきだと主張した。
これに対し、首相は「第1次補正予算が通っているので、中小企業対策は年内にかけては対応できる」と述べる一方、参院で審議中の金融機能強化法改正案の早急な採決を求めた。
国会での党首討論は、福田内閣当時の4月9日に開かれて以来、約8か月ぶり。共産、社民両党などは会派所属議員数が規定に満たないため討論の権利が与えられず、45分間の討論は首相と小沢氏の2人だけで行われた。(読売)>
<麻生太郎首相と小沢一郎代表による初の党首討論が28日午後3時始まった。福田康夫前首相と小沢氏が4月に行って以来7カ月ぶりの開催となる。党首討論には麻生首相が積極的で、自民党の開催の呼び掛けに民主党は難色を示していたが、小沢氏が一転して応じることを決めた。
2次補正先送りや相次ぐ失言が続く麻生首相だが、自民党側は首相の「失地回復のチャンス」と意気込んでいる。民主党側は08年度第2次補正予算案提出先送り批判に一点集中し麻生政権を追い詰めたい考えだ。果たして軍配はどちらに上がったか。(毎日)>
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