2626 野に放った前航空幕僚長 宮崎正弘

田母神俊雄・前航空幕僚長が熱弁、「日本のシビリアンコントロールはおかしい」。烈風吹く中、立ち見客も数十人の盛況。防衛を憂慮する憂国の人々が日比谷に参集。
烈風吹く日比谷、内幸町ホールには開場前に100人ちかい列が出来ていました。福岡から駆けつけた人もいました。
田母神俊雄(前航空幕僚長)講演会は、耶蘇教のお祭り日である12月25日18時30分から千代田区内幸町のホールで開催されました。
主催は「国防問題研究会」、共催は三島由紀夫研究会。後援は「日本保守主義研究会」です。演壇には日章旗と「全日本学生国防会議」の緑旗が翻りました。同会議は森田必勝が初代議長をつとめた組織です。
会は司会を佐々木俊夫(三島由紀夫研究会、軍事評論家)がつとめ、最初に参加者全員で国歌「君が代」を斉唱しまた。
高知から駆けつけた中西哲・高知県議会議員(元「全日本学生国防会議」五代目議長)が主催者を代表して挨拶、つぎに岩田温(日本保守主義研究会代表)が、田母神発言の意味を説かれ、またアパ懸賞論文の審査過程を審査委員の一人でもあった花岡信昭(政治評論家)が解説した。
1845から演壇に立った田母神俊雄・前空幕長の講演は二時間の熱弁に及び、「日本は侵略国家ではなかった」「防衛大臣や内局は防衛を分かっているとは言い難い」
「国会では発言を遮られた」「いまとなっては日本の世論に波紋を投げ替えることができて、よかった」など、ユーモラスな話しぶりは聴衆を魅了した。
「わたしは人を的確に見る目があるんです。ないのは自分をみる眼が不足したこと」。「慎重になれというけど、私に足りないのは身長です」。
とくにシビリアンコントロールについて、日本ほど法律的な文民統制が徹底している国はないが、かえって防衛の本義をゆがめている、指摘し次のように続けた。
「諸外国での文民統制とは、政治が大局と防衛の方向性をきめ、予算をきめ、その範囲内で最強の軍隊をつくる建前であり、日本のように細かな予算と人事への干渉はない。軍人への絶大な信頼がある。
いまの日本のようなシビリアンコントロールが本末転倒された状態での運営が続けば、自衛隊は弱体化してゆく一方である」と解説されると場内はしんとなったほどでした。
ともかく長時間の田母神閣下の熱弁のあと、聴衆のひとりとして参加していた高山正之(コラムニスト)が登壇、「最近の産経さえおかしくなっている」とマスコミを批判した。
会場は立ち見が五十人出るほどの盛況となり、ロビィでは田母神氏の著作に人気が集まった。
なお、講演要旨は『澪標』(日本保守主義研究会理論誌)などに掲載予定です。
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