「歴史は繰り返す。最初は悲劇、次は喜劇として」
昭和4(1929)年の世界大恐慌の3年後に日本は「五・一五事件」を迎える。閉塞感を突破しようという軍人の暴発だ。それと似たような空気が平成の今あるようだという記事をどこかで読んで気になっていたら、夢で平成クーデターが起きて、決起した1001人の代表の司令官が首相官邸で記者会見をはじめたので、以下報告する。
――記者クラブ代表幹事の平井です。お聞きします。日本は選挙による民主主義を基本としていますが、軍事力でそれを暴力的に停止した。それに正義はあるのですか。
「選挙によらずに今回、我ら戒厳司令部が戒厳令を布告し、政権を奪取したのは、そうせざるを得なかったということです。日本の行方を、国民の知性、理性、良識、常識を信頼して選挙という政権選択手法にゆだねてきたのが戦後体制で、それは功罪相半ばしています。
功罪の「罪」については、最大のものは国防・外交という国家の基幹を米国にゆだね続けてしまったことです。政府も与野党も国民も米国の51番目の州に甘んじ、民族としての誇りさえ奪われ続けても恬(てん)として恥じず、国民は物質主義、享楽主義に溺れ、政党はいたずらに国民相互の離反を招き、列強としての国際的責務さえも思うように果たせずにいます。
自衛隊は他国の軍隊に守られなければ国際貢献もできないという体たらく状態に置かれ、中共や北朝鮮、韓国、ロシアなどから侮りを受け、拉致被害者を奪還できず、領土は奪われたままです。
このまま戦後民主主義の体制では、現在の昏迷を解決するに至らず、かえって政党間の争いは激化し、昏迷の解決をいたずらに長引かせるばかりでしょう。10年、20年も経ずに日本は他国の属国にさえなりかねません。
マスコミの偏見と悪しき教育のもと、国民は無知蒙昧、衆愚、暗愚に堕しかねず、民意は時に愚昧となり、国論を誤った方向へ導いている。これを是正するには天意のもとに有志が政道を正すほかはないと、ここに決起した次第です」
――戦後体制を改めて真の独立を果たすというのが目的ですか。
「国防・外交の主権を取り戻すことは独立するということです。先の敗戦により強制された占領憲法によって弱体化した日本を立て直す。2000年の伝統に基づく大和魂、武士道精神、道徳を取り戻す。
国内では政治、経済、民生の安定、そして国際では日本の伝統的な反共、反テロリズムなどの国際貢献を果たす。そういう国家を目指します」
――そのための行程というかロードマップは?
「戒厳令により非常事態宣言を布告しましたが、そこで示したように憲法その他の法を部分停止し、同時に軍事部隊をもって以下を占拠して治安の安定を期します。東京の場合は以下を占拠し監視下においています。
●皇居 ●官邸 ●国会 ●防衛省 ●警察庁・警視庁 ●NHK、共同通信、朝日新聞など報道機関 ●消防庁 ●自民党、民主党などの政党」●電通・博報堂など広告代理店●NTTなど通信機関
――戒厳令の執行においては国民の諸権利が一時停止されていますが、それ以外の措置も採るのですか。
「占領憲法と共産主義国家を支持する勢力を公職から駆逐します。いわゆるレッドパージです。並行して村山富市、河野洋平など悪質な分子を厳正に処分します」
――暫定政府を早急に立ち上げるとのことですが、具体策は?
「戒厳司令部からの推奨と監督により、各界の有力者を大臣とする暫定政府を3ヶ月以内に樹立し、天皇陛下がそれを認証するかたちをとりたい。議会は一院制として3年以内に議員を選出する。小選挙区比例代表制となると思います。その議会で新憲法を採択しますが、それまでは暫定政府が現行憲法で不都合な部分を改訂し運用します。
――国民は不安に思っています。メッセージを。
「今回、日本国の三権を掌握しましたが、国民の皆さんには平常どおり生活していただきたい。諸外国との外交関係も当面は現状維持です。暫定政府ができるまでは私が戒厳司令官として政務に当たりますが、すでに首相経験者など多くの政治家の支持を得ていますので、安心していただきたいと思います。
今回の政変は、国民の皆さんに『ちょっと待って、このままでいいのですか』と問うきっかけになればと思っています。我が身の命はもとより不惜身命であります。戦後体制を覆し、名誉と自信を持った国を取り戻したいというのが、決起軍の思いであります。以上」
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