2656 中国、十年ぶりの軍事パレードへ 宮崎正弘

十年ぶりの軍事パレード、胡錦涛が軍権掌握を誇示へ。陳丙徳参謀総長が準備チームを主導し、新型兵器陳列内容の検討を開始。
十月一日の国慶節に中国は十年ぶりの軍事パレードを行うことが確定的となった。
 
いま、中国人民解放軍をいったい誰が掌握しているのか、江沢民人脈が軍の高層部をしめているため、胡錦涛はなかなか軍事パレードを挙行できなかった。
いよいよ胡錦涛の軍権掌握ぶりを世界に示す絶好の機会でもあり、同時に次期総書記に最有力の習近平が、軍事委員会副主席になれるか、どうかも焦点となる。
大公報、多維網などによれば、閲兵式を10年ぶりに天安門広場に外国賓客をまねいて行い、国慶節60周年を祝う。中国共産党の政権奪取以来、閲兵式は13回目だが、今世紀にはいって初めての国家行事となる。
とくに人心を鼓舞することに重心を置き、節約を旨として経済発展の妨げにならないようにと注意書きが回覧されており、準備チームのトップには陳丙徳参謀総長(大将)が就いていることが確認された。
チームは総装備部、総政治部、総後勤部、総参謀部ならびに各軍管区の責任者が加わり、訓練内容、訓練の開始、参加部隊の宿舎(閲兵村)を設営する。
また総装備部と国防科学工業局が中心となって、当日に陳列展示パレードに供する新型ハイテク兵器の選定を審査し、同時に海外メディアがもっとも関心を寄せる潜水艦発射ミサイル(巨浪二型)、殲10型ジェット戦闘機などを閲兵式で誇示するかどうかを決めるという。
同時にソフト面にも力点を入れ、中国は国慶節前後に音楽、映像、映画、出版などを駆使して国慶節60周年の意義を大宣伝するという。(注 陳丙徳の「丙」には火扁)

  • (2672) 中国、十年ぶりの軍事パレードへ(2009/01/03)・・・宮崎正弘

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