2665 サルコジ調停に集まる注目 古沢襄

フランスのサルコジ大統領はユダヤ系フランス人。タカ派であると同時に商売人でもある。理性を絶対視するフランス社会では、サルコジは突然変異のあだ花としかみえない。日本文化に理解があったシラク大統領とは似ても似つかない・・・と思っていた。有り体にいえば、私の好むタイプの人物ではない。
フランス革命が掲げた自由・平等・同胞愛の近代市民主義の諸原理は、その後市民社会や民主主義の土台となった。一方で、理性を絶対視し、理性に基づけばあらゆる社会の改造や暴力も正当化しうるとした点で、その後の共産主義、社会主義、全体主義の母体ともなったといわれる。(ウイキペデイア)
だがフランス人のエリートは理性を絶対視する傾向があるが、一般大衆は情熱の赴くまま非理性的な行動をとる傾向があるという。
考えてごらん・・・コルシカ生まれのナポレオンに踊らされて、ロシア平原まで進軍しモスコーを前にして雪将軍に悩まされ、雪の平原に死体を野ざらしにして退却した。あれは理性ある者がすることではない、とフランス文化に詳しい人から言われた。
パレスチナ自治区ガザに侵攻したイスラエルと抵抗するハマスの戦闘は、まさに理性なき戦いとなった。イスラエル軍の目標はガザ市の人口密集地に移ってきたという。
ユダヤ系フランス人のサルコジ大統領が理性ある説得工作で停戦協定を実現できるのだろうか。政権交代の秒読みに入ったアメリカには、その力がない。
<【エルサレム5日共同】イスラエル軍は5日、イスラム原理主義の強硬派ハマスが支配するパレスチナ自治区ガザで3日目の地上攻撃を続け、ロイター通信によると少なくとも民間人12人が死亡した。国際社会の懸念が深まる中、フランスのサルコジ大統領や欧州連合(EU)の代表団が同日イスラエル入りし、外交調停が本格化する。
ロイターによると、地上部隊は中心都市ガザ市を包囲。戦車などの砲撃が2カ所で民家を直撃し、1家7人と母子4人が死亡した。軍の標的が人口密集地に移ってきたことで、一般住民の犠牲が相次いでいる。
昨年12月27日の空爆で始まったガザ大規模攻撃は10日目となり、ロイターによると、死者は計517人となった。イスラエル側の死者は兵士を含め計5人。
中東の衛星テレビ、アルジャジーラは、地上攻撃による死者が5日までに80人以上になったと報じたが、確認されていない。軍は武装勢力掃討のため民家を1軒ずつ捜索、若者らを拘束して取り調べているという。
地上部隊はガザ地区を南北に分断し、ハマスなど武装勢力や武器の移動を封じている。
サルコジ大統領は昨年12月の空爆開始後、停戦調停のためイスラエルを訪れる初の外国首脳。(共同)>
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