不倫の人が道徳を説くのは、白浪五人男が「正直者の頭に神宿る」と口にするのと同じだから、以下の話は嘲笑(わら)ってくれ。
渡辺美智雄。通称ミッチー。海千山千の税理士上がりであった。税理士は税務署とグルで、脱税指南もお手の物だ。正直にやっていたら仕事はなくなる。「これこれだと法人税は1億円になりますが、どうしましょう」と経営者と相談しながら決算報告書を創り上げるのが仕事である。
つまり公認の嘘つき。公認会計士、監査法人と同様に企業にも税務署にもハッピーな数字を創るのだ。名誉職の税務署長はリタイアすると地元法人会所属の税理士、会計士になるから、皆はなっからお友だち、グルである。
以上は20年間、社長をしていた小生の経験から。
ミッチーは渡辺喜美の親父である。「きみ」だと思っていたら「よしみ」だという。「企業・税務署とよしみを通じる」ということか。
ミッチーは通訳が困惑するほどの品格と礼儀のなさだったという記事を読んだことがある。発展途上国の代表に「お金が欲しいんでしょ、いくら欲しいの」とエゲツナク言ったという。さもありなん。清濁併せ持つから(バカ)正直でもある。
「日本人は真面目に借金を返すが、アメリカには黒人やヒスパニックなんかがいて、破産しても明日から金返さなくても良いアッケラカのカーだ」
「中華人民共和国には穴を掘って住んでいる人がいる」
「日教組には頭がおかしい先生がたくさんいる」
「共産党の宮本顕治だってスパイを殺している」
至極まっとうな正論だが、普通は公的な場では言わない。それを言うところがミッチーのマスコミ受けするところだった。ウィキの最後にはこうある。
<ブームに踊らされ・・・大物政治家らしからぬ行動もまた、渡辺の焦りの表れだったのではないか>
渡辺喜美は麻生内閣に大臣職をはずされて吠えまくっているのだろう、マスコミは面白いから取り上げているが、視聴率は稼いでも政治での影響はゼロだ。ミッチー・ミニはいっそのこと民主党へ移籍すればいいだろうが、民主党議員ではいくら麻生にかみついてもニュースにはならない。
離党するぞ、離党するぞ、いいんだな、俺は本気だぞ、行革大臣に戻してくれないとほんとに俺は離党するぞ、と言い続けてきたから、誰かが手を差し延べないとベランダから落ちるしかない。「まあまあ」と誰かなだめてやったらどうか。
<自民党の渡辺喜美元行革担当相は9日午前、首相官邸を訪ね、公務員制度改革に関する麻生太郎首相あての公開質問状を提出しようとしたが、秘書官に受け取りを拒否された。首相は衆院予算委員会に出席中で、不在だった。
質問状は、国家公務員が天下りを繰り返す「渡り」のあっせんを全面禁止するかどうかについて首相の回答を求める内容。渡辺氏は官邸で記者団に「(対応は)これから考える」と述べ、離党については明言を避けた。(毎日)>
杜父魚ブログの全記事・索引リスト
2683 ミッチー・ミニの危うさ 平井修一

コメント