新しく出来るオバマ政権のことを「オバマが勝ったけれど、米民主党内における党内組織がない。今の麻生のようなもの。米民主党は最大派閥のヒラリーの民主党。ヒラリーがヌッと出てきて、オバマが運転している隣でハンドル持ってこれから運転する」と評する人がいた。当たらずとも遠からず、私も同感である。
ニューヨークタイムスにこの風刺漫画で出ていたそうだ。
そのヒラリー・クリントン氏は、国務長官指名承認に関する米上院外交委員会でブッシュ政権の対北朝鮮外交を政策転換する可能性を示唆した。やはりハンドルを握っているのはヒラリーなのかもしれない。
<【ワシントン草野和彦】米上院外交委員会で13日開かれた国務長官指名承認に関する公聴会で、ヒラリー・クリントン上院議員は「原則と現実の融合」に基づいた外交政策を推進する姿勢を強調。ブッシュ政権の「硬直した理念主義」との差別化を明確にした。
核不拡散重視の立場から、緊急課題の一つに北朝鮮の核問題を挙げ「これまでのすべての交渉内容を見直している」と述べ、圧力強化に向けた政策転換の可能性を示唆した。
クリントン氏は、ブッシュ政権の北朝鮮に対する「敵視政策」が同国の核実験を招いたとする立場。核実験後、現政権は米朝交渉を通じて核計画申告などで譲歩を重ねてきた。
クリントン氏は、北朝鮮の申告で非公開扱いになったウラン濃縮計画やシリア核開発への協力について、「信じるに足る理由が存在する」と指摘。6カ国協議の枠組みを重視する姿勢を見せながらも、問題解決に向け「タフな」対応を取ると述べた。
また、イランの核兵器開発についても「受け入れられない」と強調。ただ、オバマ次期大統領の「敵との対話」政策を反映したイランへの積極的な関与が、新政権の基本方針になることを示した。
クリントン氏は以前、イランがイスラエルに核攻撃を仕掛ければ「イランを消し去る」と断言した強硬派。この日の公聴会では、自身がイランと直接交渉に乗り出す可能性について聞かれた際に明言を避け、オバマ氏との微妙な温度差を感じさせた。
一方、中東和平については、かつて仲介役を務めた夫のクリントン前大統領を引き合いに、「あきらめてはならない」と意欲的な姿勢を見せた。イスラエル軍の攻撃が続くパレスチナ自治区ガザ地区>情勢では、人的被害への懸念を表明しながらも、イスラム原理主義組織ハマスのロケット弾攻撃に対する「イスラエルの自衛への願望を理解する」と述べるにとどまった。
クリントン氏はガザ情勢について、「沈黙」を続けるオバマ氏以上に親イスラエル派とされている。(毎日)>
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2716 外交のハンドルを握るヒラリー 古沢襄

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