<【ワシントン21日共同】米上院本会議は21日、オバマ政権の国務長官にヒラリー・クリントン氏を充てる人事を賛成94、反対2で承認。クリントン氏は宣誓して国務長官に正式就任した。米外交トップに女性が就くのは、クリントン政権のオルブライト、ブッシュ政権のライス両氏に次いで史上3人目。オバマ大統領の下で、世界的な知名度を武器に、米国の国際的威信回復を目指す。(共同)>
ようやくヒラリー・クリントン国務長官が正式就任した。待ったなしの米外交政策の舵取り役。だがオバマ大統領との確執がまだ噂されている。
オバマ政権の骨格人事が分かってきたが、経験不足の大統領を支える大物経験者の登用が目立つ。といえば恰好が良いが、夫のクリントン大統領時代にスタッフが多く登用された。その一方でシカゴ人脈といわれるオバマ側近のホワイトハウス人事も続々と発表されている。このこと自体は歴代の大統領人事でも行われている。ブッシュ政権下ではテキサス人脈といわれた。
船頭が多くして、なおかつシカゴ人脈とクリントン人脈が混然と構成しているオバマ政権だが、トム・ダシェルが注目の人だという。大統領首席補佐官に就任したエマニュエル下院議員には、三人の政権移行チーム(Transition team)共同議長がついた。
バレリー・ジャレット、ジョン・ポデスタ、ピート・ローズの三人。この三人に近いのがトム・ダシェル。米民主党の上院院内総務だったが、2004年の選挙で敗れて姿を消していた。
その人物がオバマ政権の政策決定で重要な役割を担っているという。少し違うがブッシュ政権下のコンドリーザ・ライスと似た存在ではなかろうか。松尾文夫氏が帰国したら、ダシェル評価を聞きたいと思っている。
イラク戦争に激しく反対していたトム・ダシェルは、イラクから米兵を撤兵し代わりにアフガンに兵力を集中する論者。米国民を守る戦争には後ろ向きではない。むしろアフガン戦争は兵力増強によって激化するのではないか。日本に対しても応分の負担を強く求めてくる可能性が濃厚である。
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2754 ヒラリーとトム・ダシェルの存在 古沢襄

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