中国17省に百日も雨が降らない。小麦地帯75%に大被害。金融危機、経済不振の次に中国が直面する「百年の一度の大干魃」。
軍隊が出動している。豪州を襲っている山火事の騒ぎどころではない。
「中国空軍は当該空域に特殊な航空機を出動させ、化学弾2392,人口雨弾409発を発射、一部地域に降雨が観測された」(多維新聞網、2月9日)
干魃は08年10月から始まっていた。
穀倉地帯の河南省、河北省、安徽省、山東省などで雨がまったく降らず、この干魃は江西省、福建省にいたった。
華北の小麦地帯だけですでに5000万ムーが被災した。被害は昨年華南を襲った大雪被害より甚大。
2月7日から干魃が緩和されてきたのは河南省、甘粛省、陝西省、山西省、湖北省、安徽省など。河南省の穀倉地帯の大部分には110日連続して降雨がない。
内蒙古省から流れてくる黄河は干上がっている。
当局は当面の干魃対策手当に四億元を投じたが、これから被災地域の食料援助などに867億元、農業支援に100億元。合計で971億元(邦貨換算1兆3000億円に相当)の被害と見積もられている。
沿岸部の都会では既報のように田舎から舞い戻った2000万人の民工潮に職がなく、不穏な空気が溢れていて、暴動が予測されており、軍の移動が始まっている様子だ。
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2861 百年の一度の大干魃 宮崎正弘
宮崎正弘
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