2月16日が北朝鮮の金正日総書記の誕生日。これに合わせて長男の金正男氏が14日、北京空港から高麗航空で平壌に向かった。何の変哲のない情報にみえるが、中国が金正男氏に格別の待遇を与えている気配がある。
北朝鮮情勢に詳しい人の解説だが、金正日総書記が亡くなると北朝鮮軍部内の派閥争いが生じる可能性があるという。核兵器を持ったとみられる北朝鮮が、規模は別として騒動が発生すれば、東北アジアの一角で危険な状態が生まれる。
米国は混乱を未然に防ぐために、在韓米軍と韓国軍が北朝鮮に入ることが予想されている。そのシミレーションも行われている。在韓米軍と韓国軍が38度線を越えれば、人民解放軍も鴨緑江を越えて、これまた北朝鮮に入るであろう。中国が黙視するわけがない。
両軍が戦火を交え、第二次朝鮮戦争が起こるとは思えないが、一定のラインで睨み合いになる可能性がある。第二次世界大戦でポーランドに侵攻したナチス・ドイツ軍の動きをみて、ソ連赤軍が国境を越えてポーランドに進駐した例がある。
この様な事態となれば、中国は進駐した北朝鮮領に金正男氏を擁立した傀儡政権を樹立するというお話。出来過ぎたお話の様にもみえるが、あり得ない話でもない。
<【北京15日聯合ニュース】北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記の長男、金正男(キム・ジョンナム)氏が14日、北京空港から高麗航空で平壌に向かった。
対北朝鮮消息筋が15日に明らかにしたところによると、マカオを訪問していた正男氏は、金総書記が16日に67歳の誕生日を迎えるのに合わせ帰国した。マカオからは隣接する珠海と広州を経て北京入りし、航空機に搭乗する際もVIP通路を利用したため、報道陣は出国場面をとらえることができなかった。
金正男氏は1月24日に平壌から北京に到着した時と27日に北京からマカオに向かう時、後継者問題について問われ「関心がない。誰にも分からない」と答えている。報道陣の質問に答えるのはまれなことで、注目されていた。マカオの空港でも金総書記の健康状態を「とても良く見えた」と話すなど、比較的開放的な姿を見せていた。
北朝鮮は金総書記の誕生日を祝う「2月の名節」を控え、金総書記の「業績に対する中央研究討論会」や慶祝集会などで偶像化ムードを高めながら祝賀準備を進めている。(聯合)>
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